25時間目  日々を哲学する

著者 本木周一 小説、詩、音楽 映画、ドラマ、経済、日々を哲学する

脅迫

2019年10月08日 | 社会・経済・政治
川上未映子という作家について少し解説しなければならないので、ネットでいろいろ検索して彼女のことを調べている。彼女には公式のサイトもある。大阪の高校を卒業し、弟を大学に行かせるために、自分は大学進学をやめ、働く。やがてバンドを結成して活動するが、売れない。バンドからの影響のせいか、詩を書くようになった。詩が認められ、続いて小説を書き、芥川賞を受賞した。

 彼女のメッセージを読んでいると、脅迫を受けていることがわかる。多くの人がいる前に出ることを警察から自重してほしいと頼まれるらしい。万が一テロにでもなったら、と彼女も思い、同意している。彼女くらいなら自分は死んでもよい、とくらいは思っていそうだが、自分ではない人が自分のせいで死んでしまうというのは許されることではない、ということなのだろう。

 ぼくは川上未映子の小説は男ではとてもわからないことを書いていて、不思議な感じがするのだが、明治期に樋口一葉という作家が出てきて、「たけくらべ」「にごりえ」「十三夜」などで、明治期の女性を吉原の近くにあった家で描いた。森鴎外からの評価は高かったが24歳、肺結核で死んだ。

 川上未映子と重ねるわけではないが、川上未映子は樋口一葉から影響を受けている。

 ぼくはとくに川上未映子を読んでいこうとは今思っていないので、話を「愛知トリエンナーレ」の話に移す。愛知県の大村知事をぼくはみなおした。自民党には逆らわない知事だと思っていた。萩生田大臣の狭量さには「やっぱりな」という感想だった。とにかく三日間でも警備体制などをきちんとやってテロ脅迫に最後は屈しなかった。政府はテロ脅迫に屈した。
 日本は5.15事件、2.26事件で文化人がすっかり萎縮黙してしまった。テロを受けることは恐ろしいことだ。
 現在の日本は忖度政治になっていて、独裁的な要素を多くもった国家になっている。香港で発せられたのと同様の緊急事態法は日本も持っている。
 経済が落ち込めば政権が代わるという法則が日本にはあるから、まだましではある。日本の政権は消費者の掌で動いているということがわからないらしい。至極当然の浄化作用をもっている。香港には強大な共産党国家が網を敷いている。