エピローグ

終楽日に向かう日々を、新鮮な感動と限りない憧憬をもって綴る
四季それぞれの徒然の記。

湯河原にて

2014年09月08日 | ポエム
7日の朝、湯河原は煙っていた。
もっとも、日本列島の南の海では温帯低気圧が台風に発達した。

日本列島に横たわる前線沿いに、その台風は北上をするらしいのだ。
前線のもたらす余波は、湯河原も東京も雨に垂れ籠められている。



静かな温泉地である。
派手派手でなく、しっとりしている。

禍々(まがまが)しい原色の広告も無い。
湯浴みの街である。



山があり川がある。
釣り人は、渓流釣りに余念がない。
鮎の友釣り、その仕掛けを調えている釣り人である。







「相州や湯浴みの音の挟霧立つ」







留鳥の鴨が数羽、その川で遊んでいた。



ホテルの玄関の横には「周明菊」が咲いている。
湯河原はいま、秋の湯の街である。




       荒 野人