ポポーなる果実に久しぶりに出会った。
それは、ふとした時間と場所であった。
とある農家の門の横の野菜売り場に、一袋だけ売れ残ったかのように置かれていたのである。
ぼくは、なんの躊躇いも無く買い求めた。
散策していた句友に一つずつ分けて、ぼくは二つを持ちかえって食べたのである。

この子たちである。
果実は大小不揃いになりやすいが、小さくとも完熟する。
完熟すると木から自然に落下するのだけれど、その時から数日後香りが強くなってきた頃が食べ頃と言われる。
尚時間が経過すると果皮が黒く変化する。
果肉は黄色から薄いオレンジ色でねっとりとした食感。
甘く、香りが強い。
この強い芳香のために、人によって好き嫌いが別れる。
中には多数の黒い種子がある。

これが昨夜頂いたポポーの果肉である。
誠にジューシーで美味しかった。

「海原を越え来し木の実秋深し」

ポポーの花は、まるでチョコレートコスモスの花と色合である。
春に紫色の花をつけ、秋には黄緑色の薄い外果皮を持つ果実をつける。
問題となる病害虫はほとんどなく、薬剤散布なしでも栽培できるのである。
温帯で生育する数少ないバンレイシ科の樹木。温帯果樹といっても寒さには非常に強いのだ。

句友は、この花卉を買い求めると言っている。
きっと、甘く美味しい果実を実らせるであろう。
楽しみである。
嗚呼、久しぶりの味である。
独特の味わいがあって、ぼくは大好きである。
ぼくの友で、楽器のような豊かな声で話す女性がいる。
その女性も大好きであって、本当はプレゼントしたいのだが・・・遥か遠い場所なので渡せない。
マンゴーとドリアンを、足して二で割るとこの味だ。
言い換えれば「くせのある」味であるのだ。
再び、あの台の上に並べられるのであろうか。
荒 野人
それは、ふとした時間と場所であった。
とある農家の門の横の野菜売り場に、一袋だけ売れ残ったかのように置かれていたのである。
ぼくは、なんの躊躇いも無く買い求めた。
散策していた句友に一つずつ分けて、ぼくは二つを持ちかえって食べたのである。

この子たちである。
果実は大小不揃いになりやすいが、小さくとも完熟する。
完熟すると木から自然に落下するのだけれど、その時から数日後香りが強くなってきた頃が食べ頃と言われる。
尚時間が経過すると果皮が黒く変化する。
果肉は黄色から薄いオレンジ色でねっとりとした食感。
甘く、香りが強い。
この強い芳香のために、人によって好き嫌いが別れる。
中には多数の黒い種子がある。

これが昨夜頂いたポポーの果肉である。
誠にジューシーで美味しかった。

「海原を越え来し木の実秋深し」

ポポーの花は、まるでチョコレートコスモスの花と色合である。
春に紫色の花をつけ、秋には黄緑色の薄い外果皮を持つ果実をつける。
問題となる病害虫はほとんどなく、薬剤散布なしでも栽培できるのである。
温帯で生育する数少ないバンレイシ科の樹木。温帯果樹といっても寒さには非常に強いのだ。

句友は、この花卉を買い求めると言っている。
きっと、甘く美味しい果実を実らせるであろう。
楽しみである。
嗚呼、久しぶりの味である。
独特の味わいがあって、ぼくは大好きである。
ぼくの友で、楽器のような豊かな声で話す女性がいる。
その女性も大好きであって、本当はプレゼントしたいのだが・・・遥か遠い場所なので渡せない。
マンゴーとドリアンを、足して二で割るとこの味だ。
言い換えれば「くせのある」味であるのだ。
再び、あの台の上に並べられるのであろうか。
荒 野人