魚のアトリエ”うおとりえ”

新鮮な魚を美味しく食べたい!!
 「魚っ食いの365日

魚談義――魚の安定供給と安定消費

2011年03月10日 | 魚談義
 前回までに、魚食をめぐる諸問題を、生産から流通・消費に至るまで
自分なり観察してきた。 

 ・家庭における「魚食力」、つまり、調理して食べる力が落ちてきていること。
 ・町に魚屋さんが少なくなって、買えない・調理してもらえない状況が出現していること。
 ・漁業生産者の老齢化・後継者難と同時に、消費側も魚食年齢の高齢化・後継者難の状況にあること。
 ・生産計画のない漁業生産の特殊性に問題があること。

ここから、導き出せることは、
 計画的漁業生産に対しては、一方で安定的な消費が確保されなければならないこと。
 計画的生産の必要性については、関係者の間で議論・検討がされるはじめていると
 聞き及ぶ。
 
 安定消費の方は、消費者個人の問題だから「魚食の啓蒙・促進」に尽きるのでは
 ないかと考えられるが、それを支える前提には、「魚は美味しい」と思われなけれ
 ばならない。美味しい魚を実現するには、生産の「量から質への転換」が欠かせな
 いと考える。

 量から質への転換は、計画的漁業生産と関わると同時に、
 生産者→消費者を結ぶ流通の変革がなければならない。

 この関係を整理すると、
 計画的生産には・・・・・・・・・安定的な需要・消費が必要であり
 量から質への転換をして・・・・・魚は美味しいと思われなければならない。
 両者を結ぶ新しい魚屋の出現により・・消費者の需要にこたえる魚を提供しなければ
                   ならない。
 
  生産者も消費者も、高齢化しているから、後継者作りを急がなければならない。

 




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魚たちの顔立ち・・・目は口ほどにものを言う

2011年03月10日 | 魚の姿
 魚たちの表情を追ってみたいと思う。
 目は口ほどにものを言うっていうけれど、本当にそうなんだ。喜怒哀楽、
水族館で泳いでいるのと違って、市場の魚はみんな運命を背負っているんだ。
非情にもその運命で品定めをしようって言うんだから、わが身が怖ろしい。

 この冬市場でお目にかかった魚たちを紹介しよう。


1.たら(鱈)
   

  鱈腹食べるたらは、大口のわりには細かな歯がまばらに生えていて、オジサン顔? あどけないところが好ましい。

2.すみいか(墨烏賊)

     

  東京湾でこの朝獲れたばかりのすみいか婦人は、漆黒の瞳をしていました。

3.めじな
   

  相模湾佐島で出会ったこのメジナ君、まっくろで何とも地味な衣装。ストロボ一閃、宝石のようなブルーアイが輝いた。
  魚は見かけによらないって、このことなんですね。


4.さわら(鰆)
    

  三浦三崎は松輪産の朝揚げさわら少年は、釣り上げられたのが如何にも無念な面持ち、しっかりと口を結んでいました。
  キミ、美味かったよ!!


5.赤地かれい(鰈)
    

  常磐の海から来たカレイ君、まだ眠気まなこでした。

6.さより(細魚)
      

  鎌倉に遊びに来て、悪い男に騙されて捕まってしまったの。腰越沖辺りを泳いでいるときに。その上
  市場に売られてしまったの。安いお金で。・・・でも、いい人に助けてもらってよかった! 美人だからかしら。/font>

7.ほんます(桜鱒)
    
  
  青森県は津軽半島の突端、大間の定置網にうっかり捕まってしまったんだ。残念無念!
  目が小さいからだって、、、うるせえ! 



8.やりいか(槍烏賊)

   

  こども扱いされて悔しいんだけれど、軟らかくって、美味いんですって!!

9.めじまぐろ(鮪)
   
  
  銚子沖まで泳いできたとき、疲れちゃって、流れてきた縄を掴んだら釣り上げられちゃったんだ。
  大間の大叔父は今年の正月、三千万円で買われちゃったんだ。築地っていうところは怖いところだ。


10.けがに(毛蟹)
   

  止めてくれよ、釜茹でするつもりなんだろ? ゴメン許してくれ・・・


 この続き、「春篇」を予定しています。
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