去る13日、会社仲間であった I 氏宅にお招き頂いた。
再訪問させて頂いたのは、少なくても2年は、経過していると思う。
I氏宅には、憧れても到底、真似する事が出来ない「オーディオ装置」がある。
久し振りに聴かせて頂く事が出来た。
閑静な住宅地に居を構えられていて、防音対策も然る事ながら、周囲からの騒音も無い環境である。
何時もながら良くチューニングされていて、音源の入力が無い状態では”雑音”というものが感じられなく、全くの無音状態である。
電気機器であるから、交流の残留雑音や誘導雑音・熱雑音は”あるもの”と(半ば諦め)これ等の”雑音”と付き合ってきた。
しかし、対策を講じれば取り除けることを再認識させられた。
I 氏のシステムは、所謂「マルチ・チャンネル」式で、5チャンネル(片方)で構成されている。
当初、CD音源の音楽を聴いていたが、話が「レコード」の話しになった。
私 :「(収納場所をとる)レコードを処分しては!」と云う者が居る。レコードはA/D変換して、パソコンに保存した。
I 氏:レコードはいま、1500~1300円(一般的な新品価格1800円のレコード)で中古品として売買されていて、静かなブームとなっている。
業者に手放しても、程度の良いもので一枚当たり、2~300円でしょう。
と、I 氏は言うのである。
当然、生産されていないので「未使用品」はあったとしても「新品」は無い。
I 氏は、ソースをレコードに代えて聴かせた。
そして、BGM的に聴くには長時間演奏が可能なパソコンやCDは良いが、集中して聴ける時間は、LPレコード片面の15分程度が限度ではなかろうか? 音源として忠実に記録しているのはレコードではないだろうか?と、云うのである。
確かに、ディジタル化すると言う事は”加工”する事であり、原音そのものではない。
レコードは、私たちの”耳”で聴ける音の振動(振幅)を、そのままレコード盤の刻み込んだものであり、忠実性という観点からするとレコード音源に軍配が揚がるのでしょう。
最近のディジタル音源は、サンプリング数も多くなっていて格段に良くはなっていると言われる。
でも!加工しているでしょう?と言われると、レコードの様に音源である音波を記録したものでは無いと言わざるを得ない。
I 氏宅から帰って、改めてレコードに針を落とし、聴いてみた。
何年ぶりだろう。
新鮮な印象を受けた。
そして、概念的に思い込んでいた、レコード特有の”クリック音”も保存状態の良いレコードには無くて心地よく聴くことが出来た。
捨て難いものがあると感じさせられたのである。
レコードだけでは聴けない。
ピックアップ・カートリッジ、アナログ・プレイヤー、RIAAカーブを有する入力のあるアンプがあって成り立つのである。
これ等は、音楽を聴くという”価値”を生み出す”財産”と云えるのでは?と感じさせられた。
そしてレコード音源について、再認識させらた訪問であった。