HAVE A NICE DAY!

徒然なるままに特に音楽の話を中心にあーだこーだと書き連ねます。

踏ん張る力☆

2005年09月27日 | 音楽・映画・本
昔から大学を中退する人はいます。家の経済的事情だったり、新しい道を見つけたり、人それぞれの理由によるものです。

これから書くことはあくまで私の個人的な考えであるとまず言っておきます。そういう考えもあるんだなと読んでもらえたらうれしいです。

最初に私は大学を中退するのには反対の意見を持っています。たとえば、家の経済的事情でどうしても続けることができなくなったとか、健康上の問題とか、仕事をすでに始めていて両立ができないとかで辞めるのは理解できますが、なんかつまらない、何をしていいかわからないというような心の具合だけでポンと辞めてしまうのはどうかなと思うんです。せっかく入学したからもったいないとか、学歴社会だからとか、親が悲しむとか、そんなことで反対するのではありません。

私は何ごとも3年もしくは4年やり続けなければ、真の姿が見えないのではないかと考えるのです。たとえ、辛いと思っても、つまらないと思っても4年やってみないと本当に辛いことなのかつまらない事なのかわからないんじゃないのかなって・・・。

高校卒業後すぐに社会人となって働き始めた人はしっかりと区切りをつけているけど、大学を中退する人は何ごとも結局区切りをつけれず、長続きできないように感じてしまうのです。踏ん張る力が弱いというか。

大学を辞めようと思う人の多くは大学がつまらないのに、親に高い授業料を払ってもらっていて、申し訳ない気持ちとそれに答えられない自分に嫌気をさしてきて、そういう結論に達するのでしょうね。

でも、辞めてフリーターになってお金ためてどうなの?って思います。フリーターといっても仕事は仕事。楽しい仕事なんてそうあるわけないし、人間関係も大人社会のどろどろとした部分を嫌ほど見せつけられて、今度は仕事すらしたくなくなってきて、資金さえ尽きてきますよ。

それより、大学生というポジションを確保したまま、アルバイトをいっぱいした方がずっとメリハリがつくと思うのです。音楽がやりたいのであれば、CDショップや楽器店でのバイトやあるいはライブハウスでのバイトにステージセッティングのバイト(コンサート運営の会社でのバイト)なんかを選んでやれば、そこで自分と同じ音楽好きと出会えるだろうし、バンドをやりたければ、そこで仲間が見つかるかもしれない。

今だから、そんなバイトもあるよって言えるんだけど、自分が大学生の時はそんなバイトを思いもつかなかったんですよ。今自分が大学生なら絶対にやっていましたね。フリーターだとそれオンリーになってしまいがちだけど大学生なら2つの世界を持てるんです。

私にとって安定している時っていうのは実は3つの世界を自分が行き来している時なんです。1つは家での素の自分の世界、2つめは職場での自分の世界、3つめは当時は映画を勉強しに通っていた東映での自分の世界。この時は仕事でどんなに嫌なことがあっても日曜日に行っていた東映での3時間の授業で元気いっぱいになれて、また1週間がんばれるそんな感じでした。

大学時代は家での自分、アルバイトしている自分、写真部やサークルとかで友達といる自分がそのバランスをとってました。でも、本当のこというと、そんなに楽しく大学時代を送っていたわけではありません。結構アルバイトに熱心でしたね。なぜならどうしてもイギリスに行ってみたかったからです。そしてやっとお金がたまって、4年の夏に友達と2人でたったの8日間でしたが、イギリスというか初の外国に旅行できたわけです。私は英文科出なのですが、ある意味、イギリスにいくその8日間のための4年間であった気もしないでもありませんが、それが大きな目的だったにしても、その四年間の無意味なような時間の過ごし方や人との接し方やバイトでの大人の人との関わり方なんかが、それから数年たっていくにつれ、すごく大事な時だったんだと実感したわけです。

もやもやした時、何やっているんだろうって思う時期、それがこれから先の長い人生にどれだけ必要なのかは今そこにいる人にはわからないんです。

私は社会人になってからもやっぱりイギリスに行きたくて、結局仕事を辞めて行ったわけですが、でもその仕事も4年は続けました。何ごとも4年は続けようというのが私の考え方なんです。じゃないとわからないんです。それがいいのか、悪いのか。そして、イギリスに行く時、そこで仕事を探そうなんて思いませんでした。異国の地でもやっぱりちゃんとした仕事につかないと意味ないし、バイトを海外でしようなんて思うのは危険です。そんなに甘くないし、知らない人が恐いことに巻き込まれることもいっぱいあります。まず、行く国の最低限の言語は話せて聞き取れないと仕事なんて問題外だしね。ワーキングホリディなんていう都合のいい「海外でお金もうけ」みたいなのがありますが、あれで泣いた人をどれほど知っていることか。仕事があるといって行っても、やっぱり何か技術をもっている人はすぐに仕事を得ることができるけど(たとえば、寿司職人さんとか料理人の資格をもっている人とか)おおかたのOL辞めた人とか大学を休学してきている人とかにはそう簡単に仕事は見つけられません。しかも1つ見つかって、でもそれがあわずに続かなかったら、次に見つける時に「こいつはすぐ辞める」という目で見られて不採用になるケースも多々あるそうです。お金もうけるどころか、どんどん自分の所持金すら減ってきます。中には帰国するお金すらなくなって、同じ日本人にわざと親切に近づいて、悪い道に誘い込む悪質な留学生すらいるんです。

そういう人を見抜いたり、危険管理をできるようになるにもやはり経験が必要です。それには大学時代のふわふわした中で、見てきた人たちやアルバイト先でのできごと、そして卒業して就職あるいはフリーターとして働いた経験が案外自分を海外で守ってくれるんですよ。

いつか海外に出たいと思えば、行きたい国の言語を勉強するのは大切です。身を守るためにね。そして相手を理解し、自分を理解してもらうためにね。そういう勉強も大学時代だからこそできるのではないでしょうか?時間は自由に使えるでしょ?

親に高い授業料を払ってもらっていると罪悪感を持つ前に、いつか返すつもりでめちゃくちゃ贅沢にその4年間の時間を使ってほしいなと思います。2度とその時間はやってきませんから。手放しちゃもったいないです。もちろん、親は返してとはいわないでしょうけどね。

ミュージシャンの話でいえば、私の好きな元シャム・シェイドの栄喜くん(現在は未来と書いてHIDEKIと呼んでますが)が大学に行くかミュージシャンになるか決める時、親はもちろん大学行ってほしかったみたいだけど、大学と同じ期間の四年以内にものにならなかったら、音楽を辞めて親の希望する道を歩むと約束したそうです。そして、がむしゃらにがんばったけど、なかなか日の目を見ずにいて、もうだめかなと思った4年たったある時「1/3の純情な感情」がアニメの「るろうに剣心」のエンディングになって大ヒットして、音楽を続けることができたそうです。

そう彼も4年踏ん張ったんです。以前の私のブログに彼の手紙のことを書いたことがありますが、彼が葛藤していた時の事がそこに綴られていました。そして彼は踏ん張れたんです。

音楽が好きなら、インディ-ズバンドのライブならチケットも安いし、月に1度でも見に行って、そこで音楽の話をバンドの人たちとするのも楽しいですよ。あるいはバイトしてそのうちの一部をまわして、楽器を習いにいくのも刺激になりますよ。楽器が少し弾けるようになると気付くと何時間も過ぎてしまいますから。あるいは国際交流センターとかの英会話スクールなんかも月謝も安くて、いろんな国の人と出会えてそれはそれで何かを感じさせてくれます。

何ごともすぐに辞めてしまう人は結局何をしても続かない人になるおそれがあると私は思います。
ゆえに、若い人こそ、踏ん張る力を今鍛えてほしいなと願います。大学は人のためにいくものではありません。そこは「もうぐじゃぐじゃで、わけわからん!」って叫びたくなる状況の中をいかに泳ぎきるかの訓練の場だと思うのです。

大学の教授だってよく見れば、おもしろい人もいるし、人間的にすごいな~って思う人もいます。そういう人にどんどん個人的にでも話にいくと案外いろんな世界がまた広がるかもしれません。私も何人かの方からは授業以外でも勉強させてもらいましたから。そういうことしてもまったく構わないんですよ。やる気があればやらせてくれるのが大学ですから。

卒業して、就職して、結婚して・・・って別に強制的に結婚なんてする必要はないし、自分が自然にその人といっしょにいたいな~って思う人ができたら考えればいいことです。それを未来のプランに入れる自体無意味ですよね。

長々と最近思ったことを書きましたが、自分が大学時代にできなかったこと、しなかったことで後悔していることも多々あるので、それを今大学生の人たちに悔いのないように過ごしてほしいという願いを込めて、「踏ん張る力」を書かせてもらいました。

「踏ん張る力」今、鍛えてみてください。
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