映画を見る一つの楽しみは、撮影された場所
が、初めて見るところだっり、前に行ったこと
があるところだったりと楽しいですね。このよう
にいろいろな情報を与えてくれます。あすこに
は美味しいものが食べられる小さな食堂があっ
たとかあそこから見た風景は絶景だったなどと
思い出すかもしれませんね。
そんな意味で私はロードムービーを見ること
がありますし、好みの映画を見ていてもあんな
ところがあるんだと楽しくなることがあります
ね。これも映画を見るときの楽しみです。
例えば、「喜びも悲しみも幾年月」という映
画は新婚夫婦が日本各地の灯台で沖を航行する
船の安全を守る仕事をする。しかしそんな生活
の中でも悲しい出来事や嬉しい出来事が起こる。
それが人生なんだと思ったことがありました。
日本中を灯台から灯台へとめぐる転勤の連続は
苦しいことも多かったと思いますが、夫婦の深
い愛情と転勤先で知り合った清新な人たちとの
交流によって子供たちが成長するさまが素晴ら
しい映像を背景に描かれていました。
佐田啓二と高峰秀子の夫婦役も芝居をしてい
るとは思えないすばらしい演技でしたね。
初めに見たときは私の好みではないと思って
いたのですが、何回も見るうちにエ子の映画の
本当の素晴らしさがわかってきました。そして
思い出に残る映画の一つになりました。