私が演じる役柄は、現代の若い人にはちょっと理解し難い、難しい役でした。
昔、赤線などで働いていて、お金を貯めて旅館を築き上げた豪快な『オネエサン』の役です。
(赤線がわからない人は、ネットなどで調べてみてくださいね。あえて、ここでの説明は控えておきます。赤線そのものも、はっきりと表現されていないので、それらしきもの…という意味合いだと思います)
…どんな風に独特か…というと、男性に負けていない豪快さが必要なんです。
現代では男性に負けない女性は多いと思いますが、私が演じようとしている役柄の女性が生きていた時代は、男尊女卑…、男性が強かった時代なんですね。
そんな中で、男性たちに盾をつくというのは、かなり強気な豪快なオネエサンです。
例えば、
『けつを捲る』
という言葉はご存知ですか?
Wikipediaによると…、「尻(しり・けつ)をまくる」は、そのような状態を指す言葉です。 転じて「威嚇するような態度に出る、居直る」という意味を持つようになりました。 「尻をまくって反撃に出る」などと用います。 また、「尻をまくる」には、「それまでの穏やかな態度を変えて、急に強い態度に出る」という意味もあります。
ーーそうなんです、言葉の通りに、それをやるんです。
しかも着物なのに…です。
男性たちと口喧嘩をして、啖呵を切って、けつを捲るんです💦
まぁ、そうは言っても、もともとは、映画バージョンでの『けつを捲る』なので、見苦しい場合は、人の目に触れる段階では、多少の修正も出来ますが、舞台でのあまりの表現だと、ちょっと…イメージに合わなくなる可能性もあります。
だけど、その頃の私は、コワイもの知らずなので、『やってやろうじゃない❗』という気持ちではいました。