「……起きてるか?」
"謎の存在"が話し掛けてくる…。
…ダメだ…、恐怖で心臓も凍りつきそうだ。
……ズシッと、足が重たくなる。
…え?なに?!💦
"何者か"が、足を押さえつけたのか、乗っかってきたのか…。
いよいよ…ダメだ…。
このまま、"何者か"に殺される…。
そう思ったのが、最後で気を失った。
その後の事はわからない。
ーーー目が覚めた。
外は、うっすらと明るくなりはじめている。
夢?!
何?!
何だったの?!
深夜の出来事を思い出そうとしていた…。
頭がまだぼんやりしていて、記憶が曖昧だが、とんでもなく恐ろしい事が起こったことだけは覚えている。
「このままでいい…」と言う声が蘇った。
このままでいい…?💦💦
このままで良くなかったら…何が起きていたのか…💦
まだ、あと、一眠り出来そうだけど、この部屋にはいたくない。
だけど、敬さんの部屋に逃げ込んでこの話しをするのは、気が引ける…。
何しろ、敬さんの実家でのことだし…。
それより、こんな話、信じてもらえるだろうか…。
それどころか、"変な女"と思われるかも知れない。
とにかく、部屋を出よう。
まだ、みんなは起きていない…。
とにかく部屋を出たい。
広い屋敷をうろうろして、誰かとバッタリ会ったら気まずい…。
裏庭に面した障子を開けると広めの縁側がある。
音をさせないように戸を開けると、ひんやりとした空気が流れ込んだ。
下駄がある…。
そこからそっと外へ出た。
外はまだ薄暗い。
裏山は、深い森だ。
外から聞こえていた樹木の軋みが嘘のように、しん…と静まり返っている。
裏山の細い獣道を歩いてみた。
緑のにおいが濃い…。
「ほぉろー、ほぉろー、ほぉろー」
鳩?
少し歩くと、池…というか、沼が現れた。
水は澄んでいる。
ざざっ…。
木々がざわめく…。
私の侵入を嫌がっているのかも知れない…💦
ポチャ…!
沼に何か居るんだろうか?
これ以上、森に入るのは止めよう。
昨夜より怖いことが起きたら大変だ💦💦