候補者15

2020-09-10 07:25:56 | 日記
恐怖の限界💦

彼の部屋に逃げよう!

『ガバッ』っと、起き上がったつもりだった。

…ダ、ダメだ…💦💦

起き上がれない…💦💦

手と足を何かに捕まれているようだ。

頭も動かせない…。…重い。

…金縛りだ💦💦

それででも渾身の力を込めて、あもいっきり手足を動かせば、なんとか動かせそうな気もするが…、

何故か、動かしてはいけない気がする💦

起き上がってはいけない気がする。

"何か"を見てしまってはいけない気がする…。


声も…出ない、とにかく、じっと瞼を閉じたまま、やり過ごそう…。

とにかく寝てしまおう…と必死だった。


ところが…、ひそひそと聞こえていた話し声がどんどん高くなる。

しかし、話しの内容がわからない。

『ひそひそ』から『う~ん…う~ん…』という唸り声のように変わった。

何て言ってるんだろう…💦

これが解れば、怖がる必要の無いものかも知れない💦…むしろ、そうであって欲しい…。

しかし、聞こえる話し声は、暗号のような、呪文のようにしか聞こえない。



……………。

話し声が止んだ。

し…ん…と、静まり返る。

…だけど、金縛りは解けない。

まだ、ソコに居るんだろうか…。

むしろ、この沈黙が怖い。



『スー…、スー…、スー…』



しばらくしると、畳を擦るような音が聞こえた…。

『スースー…、スースー…、スースー…』

足音だ…。

しかも一人ではない…。

…何人居るんだろう?

ますます、体は強く強張って動かない。


一人、二人、三人、四人、五人…。

『スースースースースースー…』

え?

私の布団の周りを回っている…?!