ラルくん 30

2022-01-16 09:07:38 | 日記
『エチュード エレベーター』

会社のエレベーター

会社員A(女)が、エレベーターを待ってる。

そこへ、会社員C(男)もエレベーターに乗るためにやってくる。

C なんだか今日は忙しいね。

A そうね。(少しよそよそしい)


ピン~!(エレベーターが開く)


Aがすぐに乗り込む。

CはAの後を追って乗り込む。


C なんか…怒ってる?

A え?…どうして?

C …なんとなく。

A  …あの…。

B …ん?

A …なんでもない。

C (間) ところで、先週約束した花火…!…行くよね!

A (少し間があって)…うん。

C 良かった!一緒に花火を見たいんだ。

A (子供のように喜ぶCを見て、思わず笑顔になる)

C ありがとう!(肩を抱こうとする)

ピン~!

つづく。。。

ラルくん 29

2022-01-15 09:13:21 | 日記
「M子、絶対不正してるよ。」

「…う~ん、だけど、どうやって『A』って書いたくじを残すんだろう…アンコ、どう思う?」

仲間は、昔から謎解きが好きだった私に謎解きを求めてきた。

「わからない…けど、例えば…、くじを重ねておけば?」

「重ねる…。『A』の上に『B』を重ねて…、上から順番に取れば…、あり得る」

「でも、混ぜられたらダメだよね」

「…そうだね…。」

「くじを入れる器が小さいと、混ぜにくいよね…」

「確かに…。器が小さい方が、重ねやすいし…」

先輩たちの推理合戦が楽しそうだ。

まぁ、不正であったとしても、そこまでして演じたい役があるって、熱心です。
ラルくんの相手役を演じたい~💓なんていう下心が無ければね…💦

不正の真意は置いといて…。

さて、休憩も終わり、件のエチュード台本が配られた。

ラルくん 28

2022-01-14 07:57:19 | 日記
「あ~💦Bだ!」

と、いち早く叫ぶL子。

小さくガッツポーズをするS子。


「L子は『B』なんだね。あと、Bは?」

「私です。」

Y子が手をあげた。

「それじゃ、S子とM子が『A』だね。」

…やっぱり、M子は『A』か…。

と、先輩たちが顔を見合わせた。

まぁ、不正も見つからないし、二分の一の確率だし、あり得る。



「M子、やってるね。」

「え?」

その日の休憩時間に、先輩たちが集まる時に、話題は"くじ引き"のこと。

「そうだね、積極的なあのM子が、S子みたいに嬉しそうな表現もしなかったし…。」

「『A』に当たって当然…ってことだったんだね」

「不正をしてるとしたら、どんな?前回みたいに、何かしらの記しを付けたとか?」

「…M子が一番最後に残ったくじを取るワケだから、記しを付けていたとしても、それは無理じゃない?」

「…不正をするとしたら、どうやって?」

「絶対不正だよ。う~んだけど、どうやって『A』って書いたくじを残すんだろう…アンコ、何か気付いた?」

昔から謎解きが好きだった私に謎解きを求めてきた。






ラルくん 27

2022-01-13 10:26:50 | 日記
なんと、Aの役が相手役(C)を決めることができる!

とにかく、いろんな意味で俄然Aがいいに決まってる!

…となると、くじ引きで絶対『A』を引かなくては!

ラルくん狙いのM、S、L子の勢いが違う。

少し後輩のY子は、ラルくん狙いかどうかは不明だが、いい役は欲しいはず。

「くじ引きできました。」

M子がノートを破いて作った簡易的なくじ引きをもってきた。

早速、先輩たちが、厳しい目付きでくじ引きをにらむ。

さすがに、何度も不正は出来ないだろう…。

前回は、不自然に『赤い点』が付いていたけど、偶然かも知れないし…。

しかも、M子は最後に残ったくじを取るワケだから、大丈夫でしょう。


くじを引くのは、S・M・L子と、Y子の4人。

そして、狙うは『A』なので、確率的は、2分の1。

S子、L子、Y子がくじを取った。

ん…?

なんとなく不自然にくじを重ねている。

確かに、くじ引きを入れる器が小さいので仕方ないと思うけど…。

器が小さいからこそ、頭を突っ込んで掻き回すのも憚られる。

なので、重なり合っていると、やむなく上から取る。

う~ん、考えすぎかな?

なんて、思っていると、それぞれが手にしたくじを開く。

「あ~💦Bだ!」

と、いち早く叫ぶL子。

小さくガッツポーズをするS子。




ラルくん 26

2022-01-12 10:17:08 | 日記
女がふたり、男性がひとりの配役だ。

「女性はくじ引きで決めるとして、男性の配役は、女性が決めましょうか…」

指導者の思いがけない提案にざわついた。

「女性の配役は、AとBと、ふたりいます」

「…それじゃ、Aの人が決めましょう。男性は選ばれなかったら"そういうこと"なので、恨みっこなしでね!」

"そういうこと"とは、一緒にお芝居したいと思える力が無いよ!…ということなのでしょうか?💦
大胆な指導者の提案に、再びざわついた。

「それじゃ、くじ引き…」

「…作ります!」

M子は指導者の言葉を食いぎみで発言し手を上げた。


……ということで、再び配役決めのくじ引きをすることになった。

再びM子の手作りだ…💦

先輩たちは、
『M子は、また、不正をするのでは?』
と、思っていたが、確たる証拠もなく、
もしも勘違いで責めてしまっては困る💦

…なので、静かに見守ることに。

M子は、ひとりで甲斐甲斐しく(?)くじを作ってきた。

「くじ、できました。」