ラルくん 18

2022-01-03 07:57:14 | 日記
「きゃー!」

「……う~ん…違うなぁ…」

指導者が首をひねる。

「…キャー…!」

また、首をひねる。

「……キャー💦」

M子のテンションがどんどん低くなる。

考えれば考えるほど、蟻地獄にハマっていくような状況だ。



「ちょっと休もうか…」

指導者の声に、M子はホッとした。

レッスン室の隅っこに体育座りをして、顔を膝に突っ伏して泣き出すM子。

仲間たちは、その時ばかりは、側に寄ることが出来ずに、離れて様子を窺っていた。

不正をしてまで手に入れた役を後悔しているのかも知れないと思った。