スズキがVWの傘下に!

 販売台数で世界第3位のVW(フォルクスワーゲン)が、同9位のスズキに対して20%出資するとの報道。スズキは、経営破綻によりGMが保有するスズキ株を売却したことによりGMグループから離脱していたが、ハイブリッドやEV技術開発の為に新たな提携先を探していた。そこに登場したのはVWと云うことだが、11月初めに流布したVWとの提携の噂に対して鈴木修会長は「火のない所に煙はたたないというが、みなさん(メディア)が勝手に煙をたてた。当社は何の関係もない」と、実にキッパリと否定していたのだが、結果はこの通り。

 さて、今日の記事のタイトルには「スズキがVWの傘下に!」と書いたが、このタイトルは「正しくもあり正しくもなし」と云うところかな。現段階ではVWがスズキに対して最大20%出資すると同時にスズキもVWの出資の半分までの範囲でVWに対して出資するとされている。つまり「持ちつ持たれつ」の関係になるわけだ。だから「資本・技術提携」と云い方が正確なのだとは思うけれど、VWの持ち株率の方が高いわけだから「傘下入り」と書いても良いわけである。

 しかしだ、世界第3位で623万台(2008年販売台数、以下同様)のVWと9位で236万台のスズキを合わせると859万台となり、GMの835万台を抜き去りトヨタの897万台に肉薄することになる。ましてや自動車市場として成長著しい中国と南米に強いVWとインドなどアジアに強いスズキの連合なら、数年後にはトヨタを抜いて世界一の座も十分に狙えるのではないだろうか。GMから世界一の座を奪い取ったトヨタの座に早くも暗雲が立ち込めると云ったところだな。

 自動車業界ではつい先週、PSA(プジョー・シトロエン・グループ)が三菱自動車に出資し、フォードと現代(ヒュンダイ/韓国)の間に割って入り世界第6位のグループを形成することが報じられたばかり。僅か一週間の間に次々と発表される自動車業界の再編だが、こうなると、資本的にはまったく独立を保っているメーカーはホントに少なくなる訳だ。少なくなると云うよりも、ホンダだけと云うことになるのかな。

 ホンダほどの技術力とブランド力があれば、技術提携はしても資本的には独立を保ってやっていけると云うことなのだろうか。ここしばらくはホンダの動きに注目かも。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、なるせの森の雑木の輝き。この輝きも今週末にはもう見ることは出来ないだろう。
コメント ( 2 ) | Trackback (  )
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コメント
 
 
 
Unknown (ケイ)
2009-12-10 01:41:33
こんにちは!このはなし本当になりましたね!
以前提携のニュースの速報で聞いたときは痛快な思いでしたが、スズキが傘下とは少し複雑です。自動車業界も当面目がはなせないですね!
 
 
 
Unknown (郷秋)
2009-12-12 00:06:39
ケイさん、こんばんは。
スイフト、SX4、キザシ(名前はちょっと引いちゃいますが)と、魅力的なクルマを次々に投入しているスズキには大いに興味があったのですが、VWと提携となるとますます期待は高まりますね!
 
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