牢場谷戸

 昨日、なるせの森の「牢場谷戸」の色づいてきた箒木(コキア)をご覧いただきましたが、「牢場谷戸」と云う地名に興味を持たれた方はおられるでしょうか。

 私が勝手に名付けた「なるせの森」には牢場谷戸と番匠谷戸と呼ばれる二つの谷戸があります。番匠は古い時代の大工のことを指す言葉ですので、番匠=大工が住んでいた谷戸だと思って間違いないと思うのですが、問題は「牢場」です。

 文字面通り考えれば牢屋があった谷戸(やと。「谷」一文字で「やつ」「やと」とも)と云うことになますが、どうもそう簡単ではないようです。

 つまり、「牢場」は本来「籠場」と書いたとの説。谷戸奥が籠状になっていたと云うことのようです。ここに野生の馬を追い込んで捕まえたと云う話もあります。馬で云えば「老馬」であったと云う説もあります。年老いて役務に耐えられなくなった馬を集めた云わば馬の墓場だと云う説です。川沿いの谷戸で水を得やすい場所を指すのだと書かれたものもありました。

 諸説あり、何が正しいのか、果たして正しい一つの答えがあるのか判りませんが私の「勘」では、最初に書いた奥が籠状になっていた谷戸かな、と思います。実際そのような形状の谷戸です。近辺の宅地造成の残土で埋め立てられ、その後は霊園として再開発されましたので、現在その面影はありませんが。

 その土地にある名前が付けられるに至る要素は色々だと思うのですが、特に「谷戸」に付けられた名称はその地形によることが多い気がします。このあたりの事情についてお詳しい方がおられましたら是非ともご教示いただきたいものです。

 と云うわけで今日の一枚は、稲刈りが近づいてきている牢場谷戸の田んぼ。

 横浜の住宅地の中に残された小さな里山の四季移ろいを毎週撮影しているblog「恩田の森Now」に、ただいまは9月10日に撮影した写真を6点掲載しております。厳しい残暑が続く中ですが、少しずつ秋が近いことを感じることができるようになった森の様子をご覧いただけたら嬉しいです。
blog「恩田の森Now」
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#牢場谷戸 #番匠谷戸 #名前の由来 #籠場 #老馬 #谷戸

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