
11月21日に公開が予定されているガールズ&パンツァー劇場版の特報が、6月に公開されました。以前の予習PVの内容と繋がっている部分もありますが、大半は新たなシーンで占められて更に多くの情報が散りばめられています。新たなキャラクターも何人か登場しますので、予想される物語の全体像がより広がってゆくのは間違い無いでしょう。

まず、知波単学園チームのメンバーとして、上図のキャラクターが登場しています。予習PVに登場した西絹代、福田、眼鏡の子、に続く四人目です。
西絹代と福田は九七式中戦車の旧砲塔タイプ、眼鏡の子は九五式軽戦車ハ号とみられる車輛に乗っていますが、今回の新キャラクターは九七式中戦車の新砲塔タイプに搭乗しています。九七式中戦車の新砲塔タイプは対戦車能力を向上した47ミリ対戦車砲を備えますが、これが攻撃力の上では知波単学園チームの中核になるという可能性もあります。
知波単学園チームは日本軍テイストの戦車部隊なので、一式中戦車や三式中戦車も持っていそうな感じですが、前者の攻撃能力は九七式中戦車の新砲塔タイプと変わらず、後者は大洗女子学園チームの所属車とかぶるので、出ない可能性が大です。したがって、予習PVおよび特報に登場した車輛のなかでは、九七式中戦車の新砲塔タイプが対戦車能力においては最強クラスになるでしょう。
その場合は、この新キャラクターが、西絹代に次ぐナンバー2つまり副隊長であると推察することも可能です。これまでの対戦校の例を顧みますと、サンダースのナオミ、プラウダのノンナ、黒森峰の逸見エリカ、といった副隊長は、みんなチーム最強クラスの車輛に搭乗しているからです。(ナオミ=シャーマンファイアフライ、ノンナ=IS-2、逸見エリカ=ティーガーⅡ)

続いてはこの金髪の子です。制服からプラウダ高校チームのメンバーであることが分かります。テレビシリーズでコサックダンスを踊ったりしていた連中の一人なのでしょうか。照準器を見ているので、おそらく砲手を務めているものと思われます。雰囲気からして有能そうなので、チームでも重要な車輛に乗り込んでいそうな感じがします。
カチューシャと共に特報に登場しましたので、カチューシャの搭乗車の砲手である可能性が浮かび上がってきますが、実体は不明です。

上図は、試合観戦中とみられる新キャラクターの一人です。制服が北欧系の色調ですので、かねてアンツィオ戦OVAのスタッフコメンタリー等で示唆されていた継続高校チームのメンバーかもしれませんが、実体は明らかにされないままです。
継続高校と言えば、西住みほが一年生の時に黒森峰女学園チーム副隊長を務めた際、苦戦させられた相手であることを述懐しています。つまりはプラウダ高校チームとの決勝戦で敗れる前に対戦していたわけですが、当時は連覇を続けていた無敗の黒森峰女学園チームが苦戦したというのですから、どんな戦力と戦術を駆使してきたのかと興味を覚えずにはいられません。
ちなみに大洗女子学園チームが初参加した全国大会でも、継続高校は黒森峰女学園に敗れています。二度にわたって黒森峰女学園に敗れ、その黒森峰女学園を倒した大洗女子学園の隊長が、前年に対戦した黒森峰女学園の副隊長である、というのですから、継続高校側としては、その大洗女子学園の試合ぶりに関心を寄せてもおかしくはないでしょう。
いずれにせよ、この新キャラクターの実体も不明です。果たして継続高校チームのメンバーであるのでしょうか。

こちらの新キャラクターも、同じ制服を着ています。前出の帽子を被った子と同じ学校のチームのメンバーであることは確実です。髪の色も北欧系イメージがありますので、フィンランドテイストの継続高校キャラクターだろうと噂されているのも分かるような気かします。でも実体は明らかにされていませんので、現時点ではまだ分かりません。
幼い雰囲気を残しているので、一年生かもしれません。聖グロリアーナ女学院チームのオレンジペコと似たような立ち位置に居そうです。そんな彼女が仰ぎ見る、前出の帽子を被ったキャラクターは、隊長なのかもしれません。

特報において最も謎めいた新キャラクターがこの人です。日本戦車道連盟の施設のシーンに続けて西住しほと相対するかのような感じで出ており、背後の本棚に戦車関連の専門書が並ぶので、おそらく日本戦車道連盟の構成員と思われます。どのようなポジションに居るのか分かりませんが、応接シートに坐して対話するあたりから、幹部級であることは間違いないでしょう。
もし会長とか理事長とかのトップであれば、その専用席についたまま話をするであろうと思います。ですが、西住しほと同じ応接シートにて対話しているので、連盟内においては同等の立場にある人、という基本イメージが出てきます。例えば、西住流の師範である西住しほと同じく、他の流派の師範であるのかもしれません。
ガルパン交流板などでは「逸見エリカの母親ではないか」との意見がみられましたが、それは容貌および雰囲気が似通っていることからの推察でしょう。本当にそうだとすれば、この人は娘を西住流に入門させた、ということになります。戦車道連盟の幹部級の構成員が、同じ組織の構成員の率いる流派に娘を入れて鍛えているという図でありますが、それだと戦車道連盟の内実が妙に偏って見えてしまいかねません。西住流の存在はそんなに大きいのか、という疑問さえわきあがってまいります。
さらに、この新キャラクターが、西住しほとの対面シーンにおいて「後継者」のテロップと共に出てくるのには、何か重要な意味があるのでしょうか。この件については、また項を改めて考察してみたいと思います。