気分はガルパン、ゆるキャン△

「パンツァー・リート」の次は「SHINY DAYS」や「ふゆびより」を聴いて元気を貰います

ゆるキャン△の聖地を行く8 その4  大瀬崎へ

2019年09月14日 | ゆるキャン△

 北条氏関連史跡を巡った後、「ゆるキャン△」の聖地巡礼に移りました。この日は一ヶ所、原作コミック第43話で志摩リンが訪れた大瀬崎へ行きました。大瀬崎は「おせざき」と読みます。

 北条氏邸跡を出て、狩野川を西へ渡ると伊豆長岡の温泉街に入りますが、そのまま西へ抜けて伊豆縦貫道の高架下をくぐり真っ直ぐ進むと、丘を越えて沼津市の内浦に出ます。ラブライブの聖地として有名な内浦湾の港町です。海に面した交差点を左折して、県道17号線をひたすら西へ走りました。
 右手には駿河湾の広い海面が広がっていましたが、道は海岸線に沿って蛇行し、各所で幅も細くなったりで、景色を見ている余裕はなかなかありませんでした。しかし、距離的には内浦からでも30キロ未満ですので、30分余りで大瀬崎に付きました。

 大瀬海岸への分岐に右折して坂道をうねうねと下っていくと、突き当りに海岸沿いの街区があり、道の終点は上図の大瀬駐車場でした。1時間300円ですが、結果的に大瀬崎の志摩リンルートを全部なぞっても50分ぐらいでしたので、支払いは300円で済みました。

 

 駐車場からすぐに海岸線に出ました。この大瀬海水浴場は、国内有数のきれいな海水浴場として全国に知られています。内海と外海の海相の違いがはっきりしているため、水が澄んでいてサンゴ等が海中に華麗な花を咲かせます。それでスキューバダイビングの聖地の一つにもなっています。
 
 この日はスキューバダイビングのイベントがあったようで、上図に見える人々は全員ダイバーでした。主催スタッフらしき人がメガホンで「345番の方ー」と呼んでいたので、それ以上の人数が集まっていたようです。なので、海岸沿いの旅館や店舗はどこも満員のようでした。

 志摩リンが訪れたのは3月ですから、このような夏の海の喧騒とは無縁です。上図はコミック8巻60ページ3コマ目のアングルです。このルートを志摩リンが岬の先端まで歩いていったのです。

 

 海水浴場の端の道をしばらく歩くと、砂浜が広くなる一帯に出ます。海水浴場の一部ですが、スキューバダイビングのイベントは砂浜の半分ほどを借り切って行われているようでしたので、区域外のこちらは静かでした。

 

 旅館街を振り返りました。駐車場から約400メートルぐらいの地点です。

 

 海水浴場の境界線もなっている外堤です。コミック8巻の60ページ4コマ目で志摩リンが見た堤防です。

 

 次の5コマ目に登場する、大瀬神社の鳥居です。

 

 鳥居をくぐって少し進むと、コミック8巻の60ページ6コマ目の景色のスポットに至ります。ここからの境内は有料となり、志摩リンも参拝料を払っています。

 

 この時は社務所の係員が不在でしたので、窓口の案内にしたがって奉賛金つまり参拝料100円を上図右の木箱に投じました。

 

 少し進むと、コミック8巻の61ページ2コマ目そのままの景色が迎えてくれます。志摩リンがスマホで撮影し、「すげー、荒ぶってる」と言った場所です。

 

 おお、なかなかの迫力です。
 この大瀬崎のビャクシン樹林は、日本最北端の自然群生地とされ、昭和7年に国の天然記念物に指定されています。約130本の樹林のなかに古い巨木が幾つも生い茂ります。強い潮風にもまれもての形でしょうか。

 

 現地の案内板です。コミック8巻の61ページ2コマ目にも描かれていますので、志摩リンも読んだのでしょう。

 

 大瀬崎の内海を背に、ビャクシンの老木を見ました。表情が豊かなので、どこから撮っても絵になります。

 

 あちこちに、独特の樹相を示す古木がそれぞれの荒ぶる様を示して見る者を圧倒してきます。

 

 ひときわ大きな、樹齢千年以上とされる老大木です。私自身はビャクシンというと、奈良の春日大社境内の原生林のそれを思い出します。あちらも千年近い老木が幾つかありましたが、こちらの木のように荒ぶってはいませんでした。

 

 この木が最も荒ぶっています。現地の強い潮風にさらされての結果なのでしょうが、それ以上に大自然の悠々たる営みの迫力を感じさせてくれます。なにか神々しい雰囲気すら漂います。わだつみの海神が降臨なさるとすれば、このような森厳たる樹相のなかにおいてでしょう。

 

 裏に回ると上図の解説板がありました。実際に御神木として崇められていることが分かりました。やっぱりなあ、と納得しました。

 大瀬崎は、伝承によれば七世紀、白鳳時代の地震により海底が隆起し、琵琶島(びわしま)として出現したのが始まりです。その後、砂洲が形成されて陸続きとなり、現在の姿に至っています。弓状の形をした半島の長さは1キロメートルにも及びます。
 なので、歴史的にも海や海神に対する信仰の拠点として知られています。大瀬神社は正式には引手力命神社といい、平安時代の延喜式神名帳に記載される「引手力命神社」にあたるのではないかと考えられていますが、同名の古社が伊東市の大室山北麓にも鎮座するため、確定には至っていないようです。  (続く)

 


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする