大垣の家 階段を造っています。
手作りです。 大工さんが一枚の厚い板に墨付けして、のこぎりで切って、親板(写真でぎざぎざのものです)を作り、厚い平板を切って段板を作ります。この作業だけでも1日以上掛かります。
実は、階段セットというものもあるんですね。工場できちっと刻まれて、梱包して現場に搬入、そしてサッと組みたてれば、数時間で階段完成、という品です。寸法の精度がよくて、合板を使っている品が多いので狂いも殆どありません。だから、階段を上がるとき、キュッキュッなんて、鳴りません。そんでもって安い。
それでは手作りはと言うと・・・・ 木は無垢だから痩せてきて隙間は空くし、割れてくるし、半分以上の確率でキュッキュッって鳴きます。
モデルハウスに来てもらうと解るのですが、うちなんかたまに「バキッ」なんて音もします。
比べると、手作り最悪!!なんて思われるでしょうね。
それでも、タマゴグミは手間とお金をかけて手作りをします。
理由は、長持ちのためです。
はあ~~長持ち?? 鳴かなくて精度が良いほうが長持ちじゃないか。 と思われるでしょうか。
そうともいえますね。強度的には手作りも既製品も変わりません。多分50年でも使い続けられるでしょう。
それじゃあ、何が違うのか??
タマゴグミでは 長持ち=経年変化の美しさ・楽しさ と考えています。
この階段は、将来的にはキュッキュッって鳴くでしょう。 けど、その頃には木は良い色になってきて、段板は磨かれて光り、手すりもツヤツヤになっているはずです。そして、住まい手は「この階段、いとおしいな~~」なんて思っていただけるはずです。
そうすると、この家に住み続ける意思がわいてきて、結果長持ちとなる という方程式です。
長持ちする家は 永く住みたいという意思を与える力が必要なんだな、と思い日々家造りをしています。