凄い階段です。昔出雲にはこんな神社があったそうです。
建築屋がこれを見ると思うのは「メンテナンス大変やろうな。キシラデコール塗ったらドンだけいるんや?」といった夢のないことばかりです。
そして
現在の出雲大社です。
大社造という建て方です。神社に行ったときちょっとねたになる話を。
伊勢神宮をはじめ、中部地方の多くの神社は屋根が垂れてくる方向が正面です。(桁入り・神明造)出雲大社は三角形になっている方向が正面です。(妻入り・大社造)
もうひとつ、出雲大社の特徴は、二礼四拍一礼なのです。通常手をたたくのは2回ですが、ここは4回たたきます。
これで、伊勢神宮に行ったときお子様に自慢できますね。 とはいっても、「ふ~ん」と言われるだけですが・・・
さて本題です。
出雲で街づくりの勉強をしてきました。
バラバラの建物が建ちはじめ街なみが崩れかけた町を建築屋さんや地域の方々が保護、再生しています。
少し歩
くとこんな感じのところもありました。
これを見てどんな感じを受けますか?
なんか危なっかしいな。地震が来たらどうするの? 大水のときはやられちゃうよな。 もう崩れかけてるじゃん。
こんな感じですか。
けど、その中になんか懐かしさや、窓辺で川を見ながらすごせたらという感情もありませんか?
だって、これと変わりませんから。
もともと好きなんですよ。日本人はこういうところが。
いままで、危ない・不便・古い・・・で壊されてきた街並。また、車社会で車が通れるように道路をつくり人を追いやってきた街づくり、結果、普通にくつろぎ人が集まってきた空間が壊されてきました。そして、日本のそういう雰囲気を味わうためには1人1万円とかコストを使うしか手段がない矛盾が起きています。
こんな社会を作ってきたのは他ならぬ建築屋 土建屋です。
私たち建築屋としては、その反省も込め、せめてこれから建てさせていただく家は街並に合うであろうものを造っていこうと思います。
見学のあと講義で明治大学の服部圭郎先生のお話を聞きました。
街並や商店街を壊したのは道路とのことです。 商店街の人々が遠くからも来て貰える様に、また物流が便利になるようにと願った道路、お役所が地域の利便性と発展のためにと作った道路が商店街を分断させ、人々を追いやる形になったとのことです。皮肉なものです。