きょう、ウクライナのザポリージャ原発がロシア軍に攻撃された。ザポリージャは原発以外に水力発電所もある。プーチンとしては発電所を攻め落とし、電力をウクライナから奪い、ウクライナ政府の降伏を狙ったものだろう。
原発が、いま、どのような状況か、ロシア軍の手に落ちたこと以外、報道からわからない。BBC放送は原発の稼働を停止したと推定している。
しかし、現場はプーチンの思ったようには動かない。一般のロシア兵は原発への砲撃が、原子炉を破壊し、ヨーロッパやロシアに放射性物質が降り注ぐとは気づいていないようだ。それだけでなく、ロシア兵は食べるものを求めて、ウクライナ人の住居に押し入っているという。戦争はあらゆる混乱を生み、人道に反することが起きる。
きのう、国連総会でロシア非難の決議が採択された。193ヵ国中、141ヵ国が非難に賛成、反対が5ヵ国、棄権が35ヵ国、投票しなかったのが12ヵ国だった。棄権や投票しない国が思いのほか多いと思う。
インド、バングラデシュ、パキスタン、スリランカ、ベトナム、イラン、イラク、南アフリカが棄権に回ったのが意外である。これらの棄権は、プーチンの軍事侵攻に賛成ができないか、いまいち、欧米が信頼できないという感情を表わしているのでは、と思う。これまでのアメリカのやってきたことに対して不満がくすぶっているのではないか。
ロシアにおけるプーチンの支持層にも反米感情があると言われている。ソビエトが困っているとき、アメリカが経済援助をおこなわなかったという、ロシアの人びとの記憶である。アメリカのバイデン大統領は、そのことを理解して、自制的な対応をしていうように思える。
しかし、欧米が合意した経済制裁は、メディアが過去最強のように報道するが、わざと穴を作っているように見える。ヨーロッパにロシアからのガス供給が止まらないために、金融制裁といっても、ガスの決済ができるようになっている。日本の経済制裁も、ロシア進出の日本企業が困らないよう1カ月の猶予期間をもつとしている。
したがって、現在行われているウクラナイの軍事侵攻を止める力がない。ただ、ウクライナからの難民をヨーロッパが受け入れていることは、高く評価する。普通の人びとが、ウクラナイからの難民に、食事と寝る所と仕事を、自分からすすんで個人的に提供しているのに感動する。
日本人は、もし極東に戦争が起きたとき、中国からの難民、韓国の難民、台湾からの難民に食事と寝る所と仕事をすすんで提供するだろうか。そうして欲しいが。
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