私のブログの過去記事で、京都の観光記事がよく見られているようですが、
これから行かれる方の参考になれば幸いです。
私自身は、ただいま風邪で、主人もろとも我が家は風邪で。臥せっておりますが・・・
映画「戦場のメリークリスマス」の原作本「影の獄にて」がやっと手に入り、読書中です。
復刊ドットコムで本体2000円で手に入れました。
大島監督が映画化されていますが、暴行シーンが多すぎると批判されている向きも多いですが、
原作は、もっと凄まじく、実際に捕虜体験をしたヴァン・デル・ポスト氏が、当時のことを記しているわけで、
捕虜の恐怖体験談が延々と語られています。
第二部「種子と蒔く者」の終盤で、ヨノイ大尉が捕虜全員を閲兵場に集合させる場面も、
映画よりももっと容赦ない暴行が描かれています。
原作では、捕虜長ヒックスリーに病棟の者が並んでいないと藤杖で頭と首をさんざん叩きのめしている場面は、映画では、鞭で一回だけ。
病人も全員歩かせることを命じますが、古参の軍医将校が抗議すると。即座に気を失うまで叩きのめされてしまった原作に対して、
映画では、一回鞭を充てられるだけです。
ヨノイ大尉が、病人の捕虜に対して、「貴様ら、病人ではない。」
と罵声をあびさせる原作に対して、映画ではその台詞は本来はなく、
ヨノイ大尉演じた坂本龍一さんのアドリブになっています。
坂本さんは、監督から出演依頼されたときに、原作と台本両方を渡されて、どちらも読んでいるので
(「当時の対談番組『子猫の館』でどちらも読んだと坂本さん本人が、聞き手の岸本加世子さんに語っています。現在その動画は削除されていますが。)
原作のこの台詞が頭にあったのでしょうね。
映画では、この場面は、ヒックスリーが処刑の対象になっていますが、
原作では、もっとおぞましいことが起きそうだと、(語り手のわたしを含め)捕虜たちは以前から察していたと思われる描写になっています。
映画よりも原作は、この場面(この場面に至るまでも)はもっと凄まじく描かれているのです。
これは、ヨノイ大尉のみがことさら残忍な将校であったというよりは、この当時の軍人が、大概この傾向にあったということなのではと思います。
長くなってしまいましたが、原作と映画の描かれ方の違いについて、部分部分ではありますが、書き記しました。今日はこの辺で。
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