俳句写真331 絶えざりし

2008-0724-yhs331
絶えざりし
林檎のここに
凝集す　　　悠山人

○俳句写真、詠む。
○古くはアダムに、近くは人名に、の林檎。たかが林檎だけれど、歴史が凝縮している。
□俳写331　たえざりし　りんごのここに　ぎょうしふす
【写真】自宅で、ちょうど一週間前の画像。
* Willem de Fesch - Ensemble d'Auvergne - Triosonate in A op.7/5 (Globe GLO 5186)　| 145.58.33.31:8068*[AVRO Klassiek Baroque]

短歌写真623 たが技に

2008-0723-yts623
たが技にあらずもみごと蜘蛛の巣は
いづれ冥府へいざなひゆくも　　　悠山人

○短歌写真、詠む。
○芥川竜之介の『蜘蛛の糸』からの着想である。第三句の「蜘蛛（くも）」が、結句に掛かる。
□短写623　たがわざに　あらずもみごと　くものすは
　　　　　　　　いづれめいふへ　いざなひゆくも
【写真】自然光での撮影に、ＰＣで彩度+100%の処理をしたので、色収差が出ている。自宅生垣で、先日。
*Tim Neumark - Red Rain | 208.122.59.30:7796*[S K Y . F M - Solo Piano - Musical journeys with piano masters and talented undiscovered pianists]

image565 ある空間

2008-0722-yim565
title : irgendein_Raum
yyyy/mm : 2008/07
memo : 暑熱の駐車場から一歩レストランへ入ると、ほどよく冷房の効いた空間が広がる。しかしヴェネシャン・ブラインドが外界の眺望を拒否し、少し早い時間帯であることもあって、私の脳細胞は孤立した、閉じられた系を作っていく。Es macht mich die Erinnerungen an die Theorie von Raum und Zeit....
【写真】新築開店間もない大戸屋R店。外界の暑さを赤、室内の冷気を青で表現した。
*All-Classical WGBH 89.7-HD2 | 64.71.145.106:8006*[now baroque]

【資料】源氏物語大沢本再発見A1

鎌倉中期作？「源氏物語」写本を発見　未整理の本文多数

　鎌倉時代中期のものとみられる、「源氏物語」の全５４帖（じょう）がそろった写本「大沢本」の存在が２１日、明らかになった。藤原定家らの校訂を経ていない、別本（べっぽん）と呼ばれる未整理の本文を多く含んでおり、現在読まれている「源氏物語」より古い姿を残している可能性がある。
　大沢本の存在を確認した国文学研究資料館の伊井春樹館長によると、戦前までは奈良県内の大沢家が所蔵していたが、その後約７０年間、行方がわからなかった。大沢家の先祖が豊臣秀吉から拝領したという伝承があり、筆者として西行や寂蓮（じゃくれん）、後醍醐天皇らの名前も伝わるが、証拠はない。現在の所蔵者は明らかにされていない。
　各帖はほぼ縦横１６センチで、表紙は緑地の金襴緞子（きんらんどんす）。虫食いの跡はなく保存状態もよい。一部の失われた帖を室町時代に補ったとみられる。
　別本は２８帖にのぼり、ほかの別本とも異なる独特の表現が多く含まれている。たとえば光源氏の息子夕霧について語られる「夕霧」の巻末に、「なにはの浦に」の６文字が確認された。
　伊井さんは平安中期の和歌集「古今和歌六帖」の歌「おしてるやなにはのうらに焼くしほのからくもわれはおいにけるかな」からの一句ではないかとみている。この引歌（ひきうた）によって「自分も年をとったなあ」という夕霧の心情を表現した可能性がある。
　所蔵者からの依頼を受けた伊井さんが調査に着手、２１日に堺市の大阪府立大
「幻の大沢本源氏物語」と題して講演し、これまでの結果を報告した。伊井さんは「重要文化財級の貴重な写本だと思う。『大沢本』を精査すれば、定家によって表現が洗練される以前の、平安時代の『源氏物語』に一歩でも近づけるのではないか」という。
　龍谷大の藤本孝一客員教授（写本学）は「遅れていた別本研究がこれで進展するだろう」と期待する。（編集委員・白石明彦）

図・写真は略。朝日新聞、asahi.com、2008年7月21日19時23分。
www.asahi.com/culture/update/0721/TKY200807210222.html

短歌写真622 壱万と

2008-0721-yts622
壱万と流布せし花のダーリアの
われに添ひしはただなれぞなる　　　悠山人

○短歌写真、詠む。
○１０ｃｍほどの苗木が、２ｍになった。これがダーリア？　『広辞苑 第五版』でも一万種と記載するほどだから、見慣れない花の方がずっと多いわけだ。
□短写622　いちまんと　るふせしはなの　ダーリアの
　　　　　　　　われにそひしは　ただなれぞなる
【写真】真上の太陽を花で隠しての撮影なので、花びらを下から透かしている。きのう、自宅。

image564 新築開店直前

2008-0721-yim564
title : waiting_for_'newly-open'
yyyy/mm : 2008/07
memo : 女性作家美術館まで新車を駆る。隣に旬日後の開店を控えたそば処が、最後の仕上げ中。車の標識板は「湘南」。三十代の若者二人が、横浜から来たけれど、暑いですねえ、と声を返した。
【写真】工事車が玄関前にいたので、こんな構図になった。
*Debussy - Jeux - Debussy - New Philharmonia Orch. - Boulez - Orchestral Music | C L A S S I C A L  M U S I C  A M E R I C A  -  Featuring your hosts Davis Gloff and Pat McElroy weekdays.*[66.250.45.52:8500]

image563 露のグラディオルス

2008-0720-yim563
title : gladiolus_with_dewdrops
yyyy/mm : 2008/07
memo : きのうの朝、観天望気で悠山人は梅雨明けを周囲に発表。午後、気象庁から、日本全国の明けが宣言された。猛暑の一日であった。直前の雨に濡れた白花グラディオルスに目を向ける。
【写真】このところ、無反射黒紙は使わないで、絞り優先とＰＣだけで処理。
*Chopin, Frederic (Ivan Moravec - Piano) - B major, Op. 62, No. 1 - Nocturnes [Moravec] (disc 2) (Elektra) | C L A S S I C A L  M U S I C  A M E R I C A  -  Featuring your hosts Davis Gloff and Pat McElroy weekdays.*[66.250.45.52:8500]

俳句写真330 雨過ぎて

2008-0719-yhs330
雨過ぎて
空見上げたる
花の顔　　　悠山人

○俳句写真、詠む。
○雨上がりのグラディオルス。人面のような花に、ときどき出会う。
□俳写330　あめすぎて　そらみあげたる　はなのかほ
【写真】自宅で、きのう。
【memeo】いま、真夜中三時半。西の方三十度ほどの空を見れば、隠れるものがないくらいの、真ん丸い月であった。
* Tim Larkin - Uru, Ages Beyond Myst - Atrus Open (4:04 | StreamingSoundtracks.com - Scores of Music from Movies, Game, TV & Anime w/Chat & Automated Requests*[209.9.229.207:8080]

短歌写真621 喜びも

2008-0718-yts621
喜びもはた悲しみもくもりなく
ふみにつきせぬうき世なりけり　　　悠山人

○短歌写真、詠む。
○七月の満月は、旧暦ではきょう１８日。「こよみページ」によると、きのうから十五夜の満月。下句で「文月」「書（に）尽き」と掛ける。
□短写621　よろこびも　はたかなしみも　くもりなく
　　　　　　　　ふみにつきせぬ　うきよなりけり
【写真】３８万キロ彼方の満月を撮影。自宅から、昨夕。月の輪郭だけ、ＰＣで処理した。

俳句写真329 桔梗こそ

2008-0718-yhs329
桔梗こそ
切れば生えたる
いとしけれ　　　悠山人

○俳句写真、詠む。
○桔梗もひたすら垂直上昇枝だから、早くに伸長枝を切っておいた。しかし二、三日前に、桔梗色の花が咲いた。万葉集14-3491　柳こそ切れば生えすれ世の人の　恋に死なむをいかにせよとそ。
□俳写329　ききゃうこそ　きればはえたる　いとしけれ
【写真】強烈な陽光、南中時（正午）ごろなので、絞りF8、シャッター1/1000の、絞り優先撮影。自宅で、きのう。
*Armik - Golden Touch | S K Y . F M - Classical & Flamenco Guitar - a mix of classical, spanish, and flamenco guitar*[208.122.59.30:7070]