6丁目のつぶやき

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遂に芭蕉の象潟へ

2020-10-10 | 旅行

芭蕉が奥の細道での
旅の目的地のひとつは

松島と象潟
そして松島は笑うが如く
象潟はうらむが如しと
書いている
 
その象潟へ今回はゆっくり
滞在して芭蕉の気分になって
自然に触れてみたく
宿を寺近くの温泉宿に
二泊取った
 
まず芭蕉が寄った満寺へ
 
象潟や
 雨に西施が
  ネブの花
 
雨にうたれるねむの花に
中国の悲劇の美女西施を
思い浮かべた一句
 
参道脇に芭蕉と西施の像が
忘られた様に寂しく建ち
人気は全くなく訪れる人も
いないようだ
 
 
松が立ち並ぶ参道の突き当たりに
江戸時代に創建された
古色豊かな堂々たる山門をくぐったが
拝観料売り場に管理人はいない
 
 
無断で境内を入りそして本堂前で
拝観料代の御賽銭をあげ
鐘を突いて合掌
 
この寺の方丈に座して簾を捲けば
風景一眼の中に尽きて・・・
 
汐越や
 鶴はぎぬれて
   海凉し
 
と芭蕉は詠っているがその方丈は見当たらない
残念!
 
裏側の庭園に向かう
 
鐘楼
 
猿丸大夫姿見の池
西行法師歌桜の跡
船着き場の石杭
 
樹齢1000年をこえるタブノ木
樹齢700年をこえ立派に刈り込まれたツツジ
 
 
等々観て荒れ果てた姿にがっかり
 
能因島から舟で寺へ渡ったと
奥の細道に書いてあったが・・・
 
芭蕉が象潟へ旅した
115年後の
文化元年(1804)象潟大地震で
地盤が4mほど隆起し
海が田んぼに変化し
今は海は見られず
田んぼの脇に
曼珠沙華が際立だって、咲いていた
 
 
引き返したら拝観所売り場から
人が出てきて
パンフレットも解説もなく
しっかり拝観料だけは・・・
 
無愛想なその人に
九十九島への行く道を聞いて
地続きの島々へ
実際は100を超えているらしい
今は田んぼで畦道化して
周囲を見上げるだけ
高さ10mほどの能因島に登って
能因法師が三年間静かに住んでおられたと
奥の細道で書いているが
石が二つほどあるだけでその形跡も無かった
 
その他の島々も
松が小高く生えて
畦道でつながっている状態
一部の田圃は
ヤシ、ススキ、ガマの穂で野原化
その中の畦道を周遊して
万歩計は優に1万歩を越えていた
 
 
芭蕉の見た風景と
だいぶ印象が違い
時の流れを十分認識した象潟であった
 
 
 
 
 
 
 
コメント (1)
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