男女の友情は成立しない、と断言している人をよく見る。なぜかものすごく自信満々に。ものすごい恋愛脳だなあ、と思う。
こういう人たちを見ていると、小学校時代の嫌な思い出が蘇ってくる。
私が小学校一年生か二年生のとき、仲の良い男の子がいた。異性とかそういう意識は全くなく、純粋に友達として仲が良くて、よく一緒に帰ったりしていた。
あるとき誰かが私に「その子のことを好きなのか」って聞いてきたので、正直に「好き」って答えた。もちろん友達として。それ以外の意味なんか全くなかったし、違う意味にとられるなんて想定もしていなかった。
そうしたらその翌日には、私がその子を好きだと言ったと学校中に広まっていた。それでそのことをみんなに散々からかわれて。私がその子に恋愛感情を持っているみたいに言われて、なんでこうなるんだろうって思った。
まだ小学生だよ。しかも低学年だよ。なんでみんなそんなに異性がどうだとか意識してるんだよ。私には当時そんな発想全くなかったぞ。
その後はその子とそれまで通りには仲良くできなかった。好きっていうのは気軽に言っちゃいけない言葉なんだ、恋愛感情の表明と受け取られるんだ、とあのとき学んだ。仲が良い同性の友だちがいても何も言われないけど、それが異性だと周囲からのからかいの対象になるんだということも。
今でも、異性とちょっと仲良くしていると恋愛に結びつけるような風潮には馴染めない。ただ一緒に歩いているだけでカップル扱いされることすらあって、なんだかなあと思う。「男女七歳にして席を同じゅうせず」の時代でもないのに。
異性との友情が成立するかは「人による」っていうのが正解だよな。異性とはどうしても友達になれないって人は一定数いるんだろう。でも、なれる人は普通になれる。友情が成立しないって言ってる人は当然前者なんだろうが、なんで自分のケースを他人もみんな同じだと思い込めるのかな。
そもそも、同性が恋愛対象の人もバイセクシャルの人もアセクシャルの人もいるってことを全く想定していないよな彼ら。