述べるという語の意味を理解しない、それをすることを書く行為とだけとらえる、その書いている内容を語の羅列としている、そういう書き方と済ませてしまう。これについて、AとBと違いを述べなさいとあれば、ただ、書き並べるだけですませる、ということがあった。日本国語大辞典で、のべる は、のぶ という語から、述、宣、陳、などの、順を追って説くという意味がることがわかる。述べること、書くこと、記すこと、などの行為が何をすることかと、少し考えてみるべきだろう。記述、説明、解説、というふうになると、それは漢字語であるから、意味内容をとらえるかと思えば、そうでもない。原稿と草稿の違いを見ると、それは下書きとしての文章、清書するための文章、仕上げて印刷にするか、それをそのまま公表する文章と、その違いは用法として使い分けられるので、その用途において表現されている。 . . . 本文を読む
原稿と草稿の違いがわからないという。草稿とは原稿のことだということがあるし、辞書にもその意味説明で、原稿を引けば草稿のことと見える。しかし、原稿が草稿であるかとなると、そうは言えない。原稿を清書して書き上げたものとして言うことがあるからである。そうすると草稿は下書きのことになる。原稿と草稿の違いがわからなければ、草稿と言わずに、下書きと初めから言えば済むことであった。ただ、草稿は下書きとも違う、ともいえるようなので、原稿の完成には下書きがあって、草稿を作り、それを手直しして原稿とするというプロセスになるか。原稿を書き上げて公表するための活字また印字を出版物とするとなると、それまでの原稿にも初稿と言い、2回目の原稿、3回目の原稿があるかもしれない。原稿の修正が行われる。それはやはり、下書きでもなかったし、草稿と呼ばなくてもいいだろう。だが、下書きの原稿があったりするし、それが草稿のことになる。 . . . 本文を読む
御説明の、御の使い方を言う。自分の説明を、御説明と言えるか、というコラムである。例に、わたしの御案内は十分でしたか、をあげて、冒頭のような言い方は問題ありません、としているのだが、この物言いはよくわからない。あなたの御案内は十分でした、と、相手が言いそうである。御の接頭辞の用法に謙譲があると言いたそうなコラム解説であるが、これは勘違いである。ウイキペディアにある、御(お、おん、み、ご)は、日本語の敬語を作る接頭辞である、仮名表記されることも多い、ということから、敬語の捉え方をするときに、尊敬、丁寧、謙譲を当てはめてしまうようなことである。これはもうコラムがする敬語の説明としてよくない。御の文字そのものに、コラムで言うように、謙譲の意味があるわけではないので、その用法をもとに解説をするべきである。すなわち、ご案内をします、ご案内を申します、ご案内をいたします、というような言い方が、短くつづめられて、御案内は、ととりだしていることに表現内容を見る。 . . . 本文を読む