多くはなくなってしまった行事のようですが、現在も、御田植祭は、新暦の5月(薬王院、常磐神社(5-6月))や7月(吉田神社、大井神社)の行事として残っているようです。旧暦6月は、現在の新暦ではだいたい7月だそうです。写真は、以前行われた薬王院の御田植祭です。この日、本堂では平家琵琶が奏されていました。
6月1日 むけ朔日
「むけついたち」というそうです。「むけ」は、剥けるの意味で、この頃行われる衣替えや動物の脱皮をイメージしたのだろうとのことです。当日は農作業を休んだり、新小麦で打ったうどんを食べたそうです。
6月2日 青屋箸
青萱(あおがや)の箸でうどんを食べたそうです。国田は2日のようですが、大塚町などでは21日だそうです。石岡市にある青屋神社で行われた青屋祭りからきた行事だそうです。青屋神社では、青萱などを使って仮屋を作り、鹿島神社を遙拝(ようはい)するそうです。大掾氏は、青屋祭のために石岡に行って水戸を留守にしたときに、江戸氏によって江戸城を奪われたそうです。こうした行事や歴史と何か関係したものなのでしょう。那珂川以北では見られないという文章もありました。
6月7日 水神さま
田野町では水神さまに餅を供えてからそれを川に流したそうです。
6月15日 宮薙(みやなぎ)
飯富町では、村民が鎮守の宮に生えた草を刈るという共同作業があったそうです。お盆さなかの行事だったのでしょうか。
6月15日 津島さま
大塚町では津島の祇園といってうどんを打って食べたそうです。
6月 御田植祭
多くの寺社では、この月中に豊作を祈念して行われる御田植祭を行ったそうです。