今回も、実物の蓮でないものばかりを見つけてみました。
蛙と蓮(開江墓地)
水盤なのでしょうか、蓮の葉に蛙を配した装飾物がお墓に置かれていました。鳥獣戯画でも、蛙が傘代わりに持っているのは蓮の葉のようで、蓮と蛙というのは、よい取り合わせのようです。
軒丸瓦(埋蔵文化財センター 塩崎町1064-1)
「素弁単弁二十葉蓮華文軒丸瓦」だそうです。中に何もない花弁(素弁)と、子葉がある花弁(単弁)が20枚並んだ形の蓮華文がある軒丸瓦ということのようです。蓮華文は蓮の花をかたどった模様のことだそうです。台渡里廃寺跡から出土したいろいろな蓮華文が入った軒丸瓦の一つのようです。
木蓮(開江町)
木蓮は、以前、蘭に似ているということで、木蘭(もくらん)と呼ばれていたそうですが、その後、蓮に似ているということで、今の名前になったそうです。木蓮の肉厚の花は、たしかに、蓮に似ているともいえそうです。
向拝飾り瓦(蓮乗寺 元吉田町2705)
庫裏(くり)入口にある向拝屋根の飾り瓦に、「蓮」の字がありました。蓮乗寺なので、その1字をとったのでしょう。仏教では極楽に蓮が咲いているということで、お寺と蓮の関係は深いようです。
相府蓮(そうふれん 水戸市植物公園 小吹町504)
ベンケイソウ科エケベリア属の多肉植物だそうです。冬の紅葉時期には真っ赤に染まるそうです。古代中国、晋の大臣が蓮を植えて楽しんだことを曲にしたという想夫恋という雅楽曲があるそうですが、相府蓮とも書くようなので、それにちなんだ名前なのかも知れません。