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水戸の見て歩き

水戸の寺院で見られる鳴器(2)

2023-07-28 21:14:28 | 水戸

魚板(祇園寺 八幡町11-69)
 魚板は、中国で、目を閉じない魚を常に醒めていると見て、それをかたどったものをつくり、たたいて人間の怠惰をいましめたということに由来するそうです。口中の丸いものは、煩悩珠といって、貪瞋癡(とんじんち むさぼり、怒り、愚かさ)という三つの毒を意味しているそうです。魚板は、木魚の原型だそうです。食事や法要の時間を知らせるときにたたくそうです。

 

木魚(香積寺 渡里町111)
 魚板からはそうとう形を変えたようですが、現在は読経するときに、それにあわせて打ち鳴らす鳴器になっているようです。表面に、魚の鱗や波が刻まれているようです。「玉鱗工」という文字も刻まれているようです。

 

「金曹(そう 一字です)」盤(青柳長福寺跡墓地 青柳町794)
 「那珂郡青柳村瑠璃山金剛院長福寺」「長谷善四郎」(鋳物師名)「惣村中」「明和五戊子歳(1768)霜月吉日」などと、縁に刻まれています。槌でうちならすそうで、「金曹」盤(そうばん)というようです。

 

五鈷鈴(薬師堂 上国井町930)
 密教の祭具の一つのようです。一方に五鈷という5つにわかれた武器が、もう一方に鈴がついています。法会(ほうえ)をおこなうときに、鈴の音色によって諸尊を驚覚し歓喜させるために使うのだそうです。

 

数珠(中根寺 加倉井町595)
 数珠は人間にある108の煩悩にあわせた数の玉が組まれているそうです。小型の数珠は、じゃらじゃらと音を出しながらすって仏に願いをかけるのだそうです。私は小さい頃から、心地よい音だなと思って聞いていました。念仏講などで使われた、写真のような大数珠は、講中の人々がそれをくってまわしながら、念仏を唱えたようです。

水戸の寺院で見られる鳴器(1)


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