弁護士任官どどいつ集

弁護士から裁判官になった竹内浩史のどどいつ集

5段評価の 3.1じゃ 優等司法に 道遠し

2007年08月28日 06時04分05秒 | 未分類
報道された世論調査から裁判官への信頼は高いと喜んでいいのかどうか、素朴な疑問を抱いたので、中央調査社のホームページから原典に当たって見た。
裁判官について見ると、
 6% 5「たいへん信頼できる」 
21% 4    ↑     
42% 3「どちらともいえない」
12% 2    ↓     
 7% 1「ほとんど信頼できない」
12%  「わからない」    
の平均評点が3.1ということだった。
この内訳からしても、「どちらともいえない」と「わからない」が過半数で、中位の3点と顕著な有意差があるかどうかも微妙と見るのが素直なような気もする。
もし、0.1の差でも十分に有意というのであれば、前々回から3.3→3.2→3.1と平均評点が下がっていることも問題とせざるを得なくなる。
もっとも、三権のうちでは、国会議員(立法)2.1、官僚(行政)2.0と比べて突出した高評価だが、「劣等生」の成績と比較して喜ぶのは「優等生」らしくない。
総じて、裁判官に対する評価は悪くはないが、あまり理解されてもいないから、もっと信頼されるよう努力しましょうというところではなかろうか。    

(時事通信から)
「官僚への不信感増大=自衛隊、医療機関は評価維持-中央調査社まとめ」
 官僚に対する不信感が増大し、7割近い人が「信頼できない」と考えていることが、世論調査機関の社団法人「中央調査社」がまとめた日本の各種機関などに対する信頼感調査で21日、分かった。自衛隊や医療機関などは高い評価を維持した。
 2000年に始まった調査は今回が4回目。7月6-16日、全国の20歳以上の4000人を対象に実施し、1344人から面接で回答を得た。5段階で信頼感を評価してもらい、平均値を算出した。
 最も低かったのが官僚の2.0で、次が国会議員の2.1。「信頼できない」として「1」や「2」と評価した人は、官僚で前回調査(04年)より5ポイント上昇して68%に上った。国会議員も前回並みの62%だった。
 一方、評価が高かったのは自衛隊と医療機関の3.2で、裁判官の3.1が続いた。ほかは銀行、警察が3.0、教師が2.9、大企業が2.8、マスコミ・報道機関2.6だった。