卓袱台の脚

団塊世代の出発点は、狭いながらも楽しい我が家、家族が卓袱台を囲んでの食事から始まったと思います。気ままな随想を!

大 内 宿

2013年02月16日 13時43分01秒 | 旅行

 Kが通っている料理教室のお友達が実家に一時帰省するので、観光の途中、訪問することになった。実家は、大内宿のお土産屋さん。会津・山間の宿場町(村)で、旧日光街道に面し、近年、茅葺き屋根の宿場としていろいろ取り沙汰され、メディアにも取材されている人気のスポットだ。

 2月9日、久々の観光バスツァー。松戸を出て、最初の観光地は「袋田の滝」。゛ 四度の滝 ゛と言われるように四季折々楽しめる日本三大名瀑の一つ。エレベーターに乗って、高所からの観光スポットは、やはり迫力がある。添乗員がバスの中で、「全面凍結とはいかないが…?」と言っていたが、そこそこの水量で、部分凍結した様子は、圧巻そのものだ。


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 今回のツァーの謳い文句は、「会津絵ろうそく祭り&大内宿・雪まつり」。
 夕方5時過ぎに会津若松、鶴ヶ城会館の駐車場に入る。NHKテレビ「八重の桜」で若松は、大流行りの真っ最中。駐車場も満杯状態。暮れゆく夕闇がいい雰囲気になってくる。お城への道は、すれ違う人・人・人で、混雑しているが、歩けない訳ではない。除雪した道端の雪溜まりのそこかしこに、゛ほんのり~ ゛と絵ろうそくが闇を照らす。城郭の道を巡った角を曲がると、忽然とライトアップされた鶴ヶ城が天を衝く。雪吊りされた松が並ぶ前庭を、ぐるっと回った。三脚やら機材を持ったカメラマン&カメ女?が、フラッシュを炊いている。私も負けじと、゛ …らしく振る舞う ゛が、「やはり重くても三脚は持参すべきだった!」と、反省しきり。時間が限られているので、天守閣には上れなかった。7時過ぎ、今日の宿・芦の牧温泉にバスは向かった。


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(漆黒に浮かぶお城とろうそくの灯火)


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     (会津 絵ろうそく)


 2月10日、今回のツァーは、天気に恵まれている。雨・風の予報は全くない。昨晩の夕食は、判っていたとは言え少々不満の残る食事になってしまった?


 雪また雪の大内宿に着き、集合記念写真を撮る頃は、大自然が盛り上げる如く、雪がちらつき始めた。「やっと来たね!」と、Kと顔を見合わせる。
 Kは、若い添乗員さんに「知った人を訪ねてきたの!」と言い終えて、ずんずんと宿場の奥に、足下も気にせず歩いて行く。私は、この雪まつりツァーの為だけに買いそろえた滑り止め金具を携えて、Kの後を追う。

   「あっ!! あそこにお土産屋さんが、見えてきた。」


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 お堂脇から登った宿場を見下ろす撮影ポイントは、数人のマニア?…がカメラを向けていた。ここしか無いという場所なので、一度は来たい所だ。言い古された言葉だが、白一色の銀世界が広がっていた。私は、スキー・スケート・冬山登山はやらないので、これだけの雪を目の当たりにするのは、初めてに等しい。


 お店では、Kとお友達が10年来の旧知の様子?…で、一生懸命雑談中。心安い方で、私も温かい甘酒をすすめられた。心地よい余韻を胸に、教えて貰ったそば屋さんへ名物の「ネギそば」を求めて向かった……が!


 まだ目に慣れない薄暗い土間より、お店の若い娘(こ)に促されて、奥に入った。10畳間ほどの囲炉裏のある、田舎屋の居間そのもの。黒光りする柱と棟木がむき出しで、無造作に天井より吊り下げられた数個の裸電球が、実に気分を盛り上げる。注文取りの先ほどの娘に「ネギそば」を頼む……が!!


  娘曰く、「ネギそばを出す店は6、7軒ありますが、出さないお店も数軒あります。私の所は、その数軒の1軒です。うちのそば、美味しいですよ!」


 二人して ゛ 10秒ほど固まって ゛顔を見合わせたが、Kが「くるみそば」、私は「高遠そば」と地酒1合の極熱燗を頼んだ。
 やはりお友達が薦めてくれたお店だけのことは、あった。ちょっと太めのコシのある美味しいそばで、店の雰囲気と味に酔いしれた。「また来られる理由が出来たね!」と十分に満足して、山本屋の金太郎そばを堪能した。


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(そば屋の鴨居に掛かっていた)


 山里の積雪を充分に楽しんだ後、この地の国の天然記念物「塔のへつり」を観光、帰途についた。


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     (景勝 「塔のへつり」)


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