気まぐれフォトダイアリー

富士山、風景、身近な花の写真ブログです。読んだ本の感想も載せています。
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子どものころ出会ったおばあさんの一言

2019年12月22日 16時10分16秒 | 子供の頃の思い出
私がまだ子供のころ、多分小学校高学年だったと思うけれど、
50年以上前の話です。



私はどこかに行く途中で、道端で腰かけて休んでいた、ある一人のおばあさんに出会いました。

家は近くではなかったけれど、田舎なので、どこのおばあさんか知っていました。

そこの家には私の同級生もいました。


はっきり言って、はたから見ても決して裕福な家ではなかったと思います。


そのおばあさんの年は、そうだよね、70代半ばにはなっていたと思う。

家は集落の上の方だったので、坂道を下から歩いていくのには休まなければ歩けなかったのだと思います。


おばあさんは、近くにいたおばさんと話をしていました。


その聞こえて来た話が今でも印象に残っています。


「わしゃ~ね、毎朝起きると東に向かい、お天道様に手を合わせて、無事に生きていられて幸せだとお礼を言うだよ」

「生きていてありがたいことだなぁと思うよ」



けれど、まだ子供だった私はその意味が理解できなかった。

とても幸せそうな環境には思えなかったから・・・



おばあさんの家ははっきり言って貧しい家だったと思います。

それにお嫁さんは病気ですでに亡くなっていた。

お嫁さんというのは私の同級生のお母さんのことだ。

何歳くらいで亡くなったのかな?

昔のことで老けて見えていたけれど、まだ40代くらいだったかもしれない。


お嫁さんも亡くなって、おばあさんは決して楽ではなかったはずだ。


けれど、毎朝太陽に向かって手を合わせて、無事に生きていることを感謝している。





今思うと、あのおばあさんは人間のできたすごい人だったんだなと思う。




50年以上経った今でも、その時のおばあさんの話している横顔が思い出されます。


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