地下鉄サリン事件の現場に偶然居合わせた下記著者は
帰ってから見た、おもに地上部分だけ映すテレビに対して
以下のように書いている。
しかし地下構内で私が痛く感じ入った風景は少しも映っていないのだった。
軍隊蟻のように改札口を目指すたくさんの乗客たち。床にへたりこんでいる
被害者を、ほいほいと器用に跨いで職場へと行進する、組織にも仕事にも
忠実な蟻たち。酸っぱい朝の、あれだって最大の見どころだったのに・・・・・。
(『眼の探索』より「革ジャンパー」 辺見庸著 角川文庫)
怖いな、と思った。
このような場面に遭遇した時、
自分が足をとめられるかどうか分からないことが。
そして私たちが得る情報は物事の一部でしかないということ。
せめて無自覚から自覚を目指そう。
→ちなみに同著者の『ゆで卵』(角川文庫)にも同状況が具体的に描写されている。
帰ってから見た、おもに地上部分だけ映すテレビに対して
以下のように書いている。
しかし地下構内で私が痛く感じ入った風景は少しも映っていないのだった。
軍隊蟻のように改札口を目指すたくさんの乗客たち。床にへたりこんでいる
被害者を、ほいほいと器用に跨いで職場へと行進する、組織にも仕事にも
忠実な蟻たち。酸っぱい朝の、あれだって最大の見どころだったのに・・・・・。
(『眼の探索』より「革ジャンパー」 辺見庸著 角川文庫)
怖いな、と思った。
このような場面に遭遇した時、
自分が足をとめられるかどうか分からないことが。
そして私たちが得る情報は物事の一部でしかないということ。
せめて無自覚から自覚を目指そう。
→ちなみに同著者の『ゆで卵』(角川文庫)にも同状況が具体的に描写されている。