Feelin' Groovy 11

I have MY books.

「究極の2択」

2005-10-02 | 村上春樹
【村上モトクラシ大調査】
村上春樹さん(本人)からの出題です。
村上作品を、『ノルウェイの森』の前と後に分けると、
あなたはどちらが好きですか?
『ノルウェイの森』を除いてお考えください。


一昨日言っていた「究極の2択」とは上の質問でした。
ほとんどの作品は好きだけれど、
正直、正直言って私にとっては究極でなく
迷わず【『ノルウェイの森』の前】の方が好きです。

たぶん私が初めて読んだ本は『ノルウェイの森』で
その時は内容が重くて耐えられなくて
とても読み返す気持ちにはなりませんでした。
おそらくまだ若かったので(たしかコバルト文庫を主に読む中2)、
その時代の自分に必要な部分が得られなかったからでしょう。

あるいは・・・
私が他に読んでいるのは近代小説でしたが
それは作品全体で1つのテーマがどぉんと伝わってくる気が
していました。
でも春樹さんの作品は始めから最後まで
あっここ!あっここも!
てな感じで伝わってくるものがいろいろあるので
中学生の私には処理しきれなかったのかもしれません。

ともかくその後続け様に春樹さんの作品を読むという感じにはならず
少し時が経ってから(年齢不明)
『世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド』を読み、
(「ハードボイルド・ワンダーランド」を跳ばして
 「世界の終り」を先に読んでしまったことを覚えています)
とても気に入って、『風の歌を聴け』から発刊されている
小説をすべて読んだという経緯となります。

経緯はどうでもよいですね。

書きたかったのはどうして【『ノルウェイの森』の前】の方が
好きなのか、でした。
ずばり、私は『アフターダーク』がひっかかっているだけです。
『アフターダーク』は上で言ったところの
近代小説を読んだ時のように感じるのです。
そして大人になった私が春樹さんの作品で好きなのは
あっここ!あっここも!って思えるところなのです。
初期の作品はその発見の楽しみのために
何回も何回も今でも読み返します。
でも『アフターダーク』は読み返さなくても
作品全体が現代の一側面を切り取り、
それを感じ取ることがすべてのような気がしてしまい
1度読んだだけで何回読んでも読後感は同じだと
思えてしまったのです。
つまり私の今の読み方には合っていないようなのだにゃ。

『アフターダーク』を除いたら(勝手に質問を変えるな!)
私にとって究極の選択になりますが、
それでもやっぱり【前】が好きかな。

だって鼠が好きなんだもん。



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