左文字 進(さもんじ すすむ)&西村 京太郎

2012-07-05 13:00:00 | 
 2時間ドラマでお馴染の水谷豊さん主演のシリーズです。
 原作は西村京太郎さん。

 原作とドラマはかなり設定が違う。

 原作の左文字は日本とアメリカのハーフだったと思う。助手の史子も妻で、変装の名人ではなかった。


 いろいろ事情があって変わったのでしょう。


 2時間ドラマなんで、あまり複雑な話はやらない。


 でも私は個人的には左文字シリーズは好きです。原作の方ですけどね。
 話のスケールが大きい。

 ドラマの方がちまっーとしてる。


 しょうがない事情があるんだろうけど。


 西村京太郎さんは乱歩賞を受賞してデビューをしてるんですが、ブルートレイン?ミステリートレインを出してから一気に知名度があがった。

 ここからエンターテイメントに徹したんだろうね。


 それまでの作品もエンターテイメントだった。

 
 でも、違うんだよね。


 万人ウケするエンターテイメントではない。


 でもそっちの方が好きだった。


 この人、本当に優しい人なんだろうなと思わせるに十分だった。

 そっちが売れないんだから、判らない。

 ミステリートレインは突っ込みどころ満載の、でも誰にでも判る作品だ。



 だからエンターテイメントとしては上になってしまうのかもしれない。


 それまでの西村さんの書くものは好き嫌いがはっきりしていた。


 ベストセラー作家になるなら、今のやり方がベストなんだろう。



 私、どうも最近エンターテイメントってなんだろう?と考えることがある。

 これって実は難しい。

 作者の好きな作品がそうなるとは限らない。どちらかと言えば嫌いだけど、出版社のオファーでそうなったということもあると思う。

 万人ウケするとはそういうことなんだよね。
 最大公約数であれば、それでいい。



 私はここでは誰でも知ってる作家さんのことしか書かない。

 個人的には愛してやまない作家さんもいるけど、私がマニアなのか、知ってる人が少ない。1部では熱狂的なファンがいるけど、1部では無名ということも珍しくない。

 だから、まあ、この人なら知ってるだろうなという作家の名前を上げることにしてるんだけど、そうすると失笑を受けることがある。

 なんだ。ただの流行り作家好きじゃないかと思うらしい。


 こっちはこっちで気を遣ってるんだけどね。


 ただ左文字シリーズを見ても「右京さん」にしか見えない所が怖い。
 おそるべき右京さん効果。


 でも役者さんなんて、1本当たり役があれば幸せだよ。

 それをこの人はいくつあるの?って感じだもんな。

 天性のスターと言えばそうだろうが、それでも多すぎる。
 
 なんて言っていいか判らない。


 水谷さんのことはおいておいて。



 西村さんも奇特な運命を辿った作家だ。

 だから作家なんだろう。

 普通の人生や幸せを送れる作家はまずないよ。


 必ず不可思議なことがついて回る。

 西村さんもそういう人。

 だからここまでこれた。


 幸せだよな。


 私は…どうだろう?


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