日本経済新聞 夕刊 7月5日
日本とウズベキスタンは、原子力分野で協力を強化する。
日本の政府系機関の石油天然ガス・金属鉱物資源機構(JOGMEC)とウズベキスタンの政府系資源機関が8日、原発燃料のウランを共同探査する覚書を交わす。
JOGMECは、鉱山の権益を確保・生産したウランを商社などを通じて国内外に供給する。
政府は原子力発電所の再稼働をにらみ、資源の安定調達を急ぐ。
日本がウラン権益を確保する理由は二つある。
第一に国内の原発再稼働をにらみ、ウランの安定的な調達体制を強化するためだ。
日本はウランを全量輸入に頼っており、11年3月時点の購入契約量は約41万トン。
調達先は、カナダやオーストラリアで半分近くを占めるが、権益を取得して安定輸入しているのは、18%にとどまる。
権益を増やせば、相手側の事情で調達量が減ったり、価格が急騰したりする影響を抑えられる。