以前、Jリーグに加盟しているチームは必ず下部組織を持たなければならないということを書きました。広島県にはサンフレッチェ広島というチームがありますが、ここもユース(18歳以下)が1チーム、ジュニアユース(15歳以下)が4チームあります。(1チームは広島県外)
1チーム1学年15人くらいとして、4チームだから60人。ユースも1学年が10人余りです。さらに他のチームからも選考会に参加する選手がいるわけだから、狭き門と言えるかもしれません。ということはですよ、ジュニアユースに所属していた選手が全員ユースに上がれるわけではないのです。今までの傾向を見てみると、毎年5人前後くらいしか昇格していないです。
今年の中学3年生からは誰が昇格するのでしょうか?サンフレ広島から2~4人、サンフレびんごから2~3人、サンフレみろくから0~2人、サンフレくにびきから1人くらいでしょうか?
ただ考えてもらいたいのです。サンフレッチェのユース(18歳以下)に入ることがプロへの近道であることは間違いありません。しかし、実際に高校サッカーを経てプロになる選手も数多くいます。例えば、中村俊輔選手などは横浜マリノスのジュニアユースでしたが、ユースに昇格できず高校サッカーを経て、今や日本を代表する選手になりました。
現在の広島県の高校サッカー界で言えば、皆実高校には18歳以下日本代表に選ばれている森重真人選手もいますし、16歳以下日本代表に選ばれている加藤昂選手、高橋宏次郎選手もいます。森重選手にしても加藤選手にしてもサンフレッチェ広島のジュニアユース出身です。
ではなぜ、サンフレは彼らをユース昇格させなかったのでしょうか?別に見る目が無かったわけでは無いと思います。もし、彼らが高校サッカーを選択したのならば、それは仕方がないと思います。ただ、指導者の立場を考えるならば、選手にとって一番良い環境でサッカーが出来るように援助したのではないでしょうか。そのままサンフレのユースに上がるより、高校サッカーを経験した方が伸びる選手はいます。それを考えたのではないでしょうか。
だから、もしユースに上がれなくてサッカーを諦めかけている選手がいるならば、まだチャンスがあることを知ってもらいたいのです。そこにはまだ道が続いているのです。