恩師のご著書「講演集」より
講演集、 二
無償の行為とそれに伴う現象
先の続き・・・
「あの人は神か仏のような方で、
あんないい人がなぜあんな不幸な一生を送ったのか、
あんないい方がなぜあんなえらい病気になったのだろうか」と
思うような方がたくさんおられます。
それは全部、自分の心を苦しめたという原因が、
苦しみという不幸な結果として現れているのですが、
案外このことに気が付いていません。
「裏切った人が悪い、私は一生懸命尽くしたのに、
あの裏切り者が悪い」と言って、
人を恨みます。
しかし苦しんでいるのは自分の心です。
恩を忘れて裏切った人の心は苦しんでいません。
裏切られた人は夜も寝られないで腹を立てて怒っていますが、
裏切った当人は、そんなことには関係なくぐうぐう寝ています。