恩師のご著書「真理を求める愚か者の独り言」より
第四章 「思い変え」こそ幸せの扉を開ける鍵
◆あらゆる不幸は五感に翻弄されることから生ずる◆
般若心経の中にある「眼耳鼻舌身意」は
「げん・に・び・ぜつ・しん・い」と読み、
仏教では六根と呼ばれています。
このうち最初の五つが感覚器官です。
それぞれが視覚、聴覚、臭覚、味覚、触角という五感を知覚し、
これが外の環境からの刺激として神経を
通じて行動に結びついていきます。
善い行いだけをしようと心に決めていても、
ついつい見たり聞いたりするうちに欲望が生じてまいりまして、
葛藤の末についにこれに負けてしまうといったことが起きるのも、
人間に与えられた肉体とそれに付随する五つの感覚器官のせいです。
それなら、いっそのことこんな面倒なものは
取り除いてしまった方がいいのかというと、
それでは非常に困ります。