恩師のご著書「真理を求める愚か者の独り言」より
第四章 「思い変え」こそ幸せの扉を開ける鍵
◆心ここにあらざれば・・・◆
先の続き・・・
契約にこぎつけるまで、その方の心は一つの目的に向かいすぎるあまり、
その場のことがいっさい目に入らなかったのです。
いいえ、もっと正確に言えば、心がそこにないので、
たとえ目で見ていてもいっこうに意識にはのぼらなかったということでしょう。
これと似たようなことは、私たちの日常生活の中で常に起こっています。
交通事故を起こした方は、
ぶつかった時の状態がどうだったのかをほとんど覚えていないと言います。
なぜならば、心がそこにないからです。
だから、前に止まっている車が見えないで当たってしまうのです。
考え事をしながら運転していれば、信号にも気がつきません。
赤信号で前進したり、対向車とぶつかったりします。
満開の花の中に座っていてさえ花が見えないのなら、
赤信号が見えなくて当たり前です。
極端な場合は、広い道の真ん中で正面衝突をしている場合さえあります。
これは心が不在だからです。
いかに心が大切かということです。
朝の出勤前に夫不喧嘩をして、腹を立てながら車を走らせ、
ドーンとぶつかったりします。
心が夫婦喧嘩の中に行っているからです。
朝の出がけには、どうか気持ちよく送り出してあげてください。
現在の結果は、必ず過去の原因から来ています。
災厄から身を守るためにも、
喧嘩によって心の調和を乱すことはよくありません。