生涯いちエンジニアを目指して、ついに半老人になってしまいました。

その場考学研究所:ボーイング777のエンジンの国際開発のチーフエンジニアの眼をとおして技術のあり方の疑問を解きます

その場考学との徘徊(18)図書館での楽しみ 

2017年03月02日 07時49分40秒 | その場考学との徘徊
図書館での楽しみ 場所;東京(世田谷区、杉並区)・北杜市  年月日;H29.2.28

テーマ;リユース本の内容
作成日;H29.3.1 アップロード日;H29.3.2
 
 毎日5000歩の大部分は図書館通いになってきた。退職後には、色々なルートの開発をしたが、歩きつくしてしまった。我が家から徒歩圏内の図書館が5つある。世田谷区立の烏山、粕谷、上北沢、砧。杉並区立の宮前図書館だ。

 そして、北杜市の金田一記念、高根町、長坂町の3つ。こちらは車で行くのだが、駐車場はたっぷりあるし、周辺は八ヶ岳や北アルプスの眺めがよく、ウオーキングにはうってつけなのだ。
 
 金田一晴彦記念図書館には、彼からの贈書が3万冊、十数個の書架に展示されていて、自由に借りることができる。私は何度も書架を開けてもらった。



 図書館に着くと、先ずは新聞と月刊誌読み。週刊誌の中身の多くは記事が薄っぺらだが、月刊誌に連載をしている専門家の記事は、なかなかに読みごたえがある。それらの多くは、直ぐに単行本になるので、その価値の違いもよくわかる。
 
 月遅れの月刊誌を数冊借りると同時に、予約本を受け取る。読みたい本は、新刊を含めて、世田谷区か杉並区の検索で必ずヒットする。私の興味は、10年以上前の社会科学系が多いので、多くは「保存庫」にあり、予約順は1番になる。しかし、新刊のベストセラーでは、予約順が50番なども珍しくないが、気にせずに予約をする。
 
 予約のコツは、「著者名」での検索。目的の本が無くても、多くの著者は、同様の内容の本を過去に出していることが多いので、そちらも同時に予約をする。古い順番に読んでゆくと、著者の考え方の遍歴なども分かって、面白い。

 もう一つの楽しみは、「リサイクル本」(または「リユース本」)だ。常設の置き場があるのは、粕谷と宮前。月一度の放出は烏山。昨日は、宮前で3冊をゲットした。


 ① 深田久弥著「ヒマラヤ高峰 1」白水社[1973] 600ページ以上の大作で、写真と手書きの地図も面白い。冒頭の「ヒマラヤ概観」は、次の文で始まる。
『ヒマラヤという言葉は、サンスクリット語の複合語でヒマは雪、アラヤは居所、つまり、「雪の居所」という意である。』
以下、周辺の山麓の説明の後に、エヴェレスト以下41峰の説明文が続く。深田久弥自身の経験に元づく分かりやすい文章で、親しみが湧く。
 
 ② 「岩波講座 世界歴史6 古代6」岩波書店[1971] 井上光貞他 14名の古代史の大御所の著書だ。
古代だけで6冊目で、副題は「東アジア世界の形成Ⅲ 内陸アジア世界の形成」。最初は、「朝鮮・日本における国家の成立」ではじまり、「漢字文化圏の形成」、「中国仏教の展開」と続いている。

 ③ 「漢字文化を考える」大修館書店[1991] 山本七平 ほか四人の連作。
当時、といっても僅か二十数年前の欧米人が、「文字は古代象形文字から進化して、表音文字、音節文字
そして最後にアルファベットになる。」として、漢字を「近代化できない」社会のものだと断定していたのには驚かされる。勿論、本書の著者は否定しているのだが、理論的な反論には物足りなさを感じる。

 といった具合。
 
 ところで、道すがらも楽しい。我が家から宮前図書館は、まっすぐに北へ4000歩。約1000歩で中央道の下をくぐる。次の玉川上水は、この辺りでは建設中の東八道路の中央分離帯になる。そして、久我山の商店街と井の頭線の踏切。



 工事が始まった東八道路下り線
 


 玉川上水の橋は建て替え中

 

 玉川上水の両岸は自然の土手(上流からず~と同じ)
 

 
神田川(高井戸付近)の両岸はコンクリート(上流からず~と同じ)

 まっすぐに南は砧図書館。仙川に沿った遊歩道から、成城学園を目指して曲がる。途中には公園がいくつもある。

 今年に入ってからの2か月間の記録を見ると、借用票の数が36枚で、借りた本と雑誌は合計96冊だった。二日に一度以上の頻度なので、奥さんがあきれるのももっともだと思う。