ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

『夢見る帝国図書館』

2019-09-24 23:29:07 | 
 関ジャムのアレンジ特集おもしろかったな。村上くんのタンバリン(「バリンタン」を思い出した)、かっこよかったな。WANIMA感満載の安くんの「仰げば尊し」もよかったな。

『夢見る帝国図書館』 中島京子 文藝春秋
 「図書館が主人公の小説を書いてみるっていうのはどう?」作家の〈わたし〉は年上の友人・喜和子さんにそう提案され、帝国図書館の歴史をひもとく小説を書き始める。もし、図書館に心があったなら――資金難に悩まされながら必至に蔵書を増やし守ろうとする司書たち(のちに永井荷風の父となる久一郎もその一人)の悪戦苦闘を、読書に通ってくる樋口一葉の可憐な佇まいを、友との決別の場に図書館を選んだ宮沢賢治の哀しみを、関東大震災を、避けがたく迫ってくる戦争の気配を、どう見守ってきたのか。
日本で最初の図書館をめぐるエピソードを綴るいっぽう、わたしは、敗戦直後に上野で子供時代を過ごし「図書館に住んでるみたいなもんだったんだから」と言う喜和子さんの人生に隠された秘密をたどってゆくことになる。喜和子さんが少女の頃に一度だけ読んで探していたという幻の絵本「としょかんのこじ」を探すうち、帝国図書館と喜和子さんの物語はわたしの中で分かち難く結びついていく……。
 いやあ、よかった。ラストで号泣。(と書くと、これを読んだ人はしらけてしまって泣けないことが多い)
 図書館の歴史の小説と現代のわたしと喜和子さんの話が交互に進んでいく。喜和子さんの秘密が少しずつ明らかになるため、ページをめくるのが止まらなかった。また、図書館のエピソードがおもしろかった。
コメント
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