ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

『宙ごはん』『介護者D』『60歳すぎたらやめて幸せになれる100のこと』

2023-08-21 23:58:07 | 
『宙ごはん』 町田そのこ 小学館
 宙には、育ててくれている『ママ』と産んでくれた『お母さん』がいる。宙が小学校に上がるとき、夫の海外赴任に同行するママ・風海のもとを離れ、お母さん・花野と暮らし始める。待っていたのは、自分が愛されることに夢中で子どもの愛し方の知らぬお母さんとの生活だった。代わりに花野の中学時代の後輩の佐伯が、毎日のごはんを用意してくれて、話し相手にもなってくれた。
 宙と関係のある人の過去が話が進むとともに明かされる。人生はいろいろな面がある。「人はどうしても自分のフィルター越しに世界をみてしまう」から。こうと思っていたら、実際は違うとか。
 最後の章で父親がおこした事故で死んでしまった相手の家族に謝罪に行く子供に対して「相手に赦しを強制するのは暴力」「謝りたい気持ちを相手に押し付けてはいけない」と言うところ。そうかと思った。
 そもそも、子どもが大人によって、しんどい思いをさせられるのは辛いが、助けてくれる人がいて宙ちゃんが確実に成長していっているのがよかった。
 「とにかく生きるが最優先。笑って生きるができたら上等」の言葉がささった。美味しいものを食べたら、お腹がいっぱいになったら、手っ取り早く幸せになれるよね。

『介護者D』 川﨑秋子 朝日新聞出版
 東京で派遣社員として働く30歳の琴美。父親の体調のため札幌へ戻ることを決意したが、慣れない父子生活、同級生との差異、海外在住の妹との考えの違いに戸惑う。そんな琴美の心の支えは、アイドルグループの「ゆな」の推し活だった。
 いやあ、リアル。介護にコロナ禍に老犬のボケにと次々と押し寄せてくる困難。上から目線で、してもらって当然の父親。一時帰国しても実家よりディズニーランドを優先させる妹。自分勝手な行動に振り回される琴美は、やってられないよ~。折り合いを自分でつけずに、言ってもいいじゃないと思うのだが。丸く生活するためには、やっぱり、飲み込んでしまうかな。
 推し活が、息抜きというのは共感できる。

『60歳すぎたらやめて幸せになれる100のこと 人生の最終章を生きる大人の知恵袋』 宝島社
 人生のエンディングを悔いなく飾るために、60歳をすぎたら大事になってくる「やめること」「捨てること」「離れること」を徹底紹介。兄弟、子ども、友人との「距離の取り方」「縁の切り方」や、「リフォーム」「引っ越し」はしない、余計な「人間ドック」「サプリ」もやめる、きれいさっぱり見栄を捨てる方法などを紹介。
 既に実行済のものも私には合わないなあというものもある。参考になるところだけ利用しようっと。
 「まだ使えるから」に対して「今自分が使わないものは誰も使わない」という言葉は納得。母に言いたい。
コメント
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