ささやかな幸せ

SUPER EIGHT、本、美術鑑賞、俳句、お茶が好き!
毎日小さな幸せを見つけて暮らしたい。

『沖縄アンダーグラウンド』

2019-09-14 22:24:23 | 
 サタプラの丸ちゃんがお髭をはやしていた。去年放映した「誘拐法廷」の宇津井弁護士みたい。第二弾があるのかな???

『沖縄アンダーグラウンド 売春街を生きた者たち』 藤井誠二 講談社
 2010年を過ぎたころ、「沖縄の恥部」とまで言われた売春街が、官民一体となった「浄化」運動によって消滅した。著者はその前からこの街に入り、売春に従事する女性、風俗店経営者、ヤクザなどに綿密な取材を行い、街の内実と市民社会からの偏見の構造を明らかにしていく。この街の歴史を辿ると、それは敗戦直後から沖縄で頻発した米軍兵士による凄まじい暴行事件への対応策でもあった。米軍占領下に置かれた沖縄の戦後史を、売春街に生きた者たちの肉声が描き出す。
 沖縄の見えにくい部分を丹念に取材をしていき、いろんな面を見せてくれたと思う。簡単にこうとは言えない面があるのだ。
 印象的だったのは、佐木隆三さんの言葉。敗戦後、米兵の性犯罪を売春地域を人為的に作ることで阻止する、いわゆる性の防波堤について「何かを守るために何かを犠牲にしていいという発想自体がダメ」

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『胎児のはなし』『父からの手紙』『わるい食べもの』

2019-09-12 21:30:20 | 
『胎児のはなし』 最相葉月 増﨑英明 ミシマ社
 超音波診断によって「胎児が見える」ように――。新時代の産婦人科界を牽引した「先生」に、生徒サイショーが妊娠・出産の「そもそも」から衝撃の科学的発見、最新医療のことまで全てを訊く。
 読んでいて、おもしろく、勉強になった。一番驚いたのは、父親のDNAが胎児を通して母親に入っていること。その他、胎児は肺に肺胞液という界面活性剤を作って貯めておくとか。胎児は母にとって異物だが胎児を包んでいる羊膜は、受け入れられているとか。帝王切開の切り方とか。科学が発達してもまだまだわからないことがいっぱい。胎児って不思議、命って不思議。

『父からの手紙』 小杉健治 光文社文庫
 家族を捨て、阿久津伸吉は失踪した。しかし、残された子供、麻美子と伸吾の元には、誕生日ごとに父からの手紙が届いた。十年が経ち、結婚を控えた麻美子を不幸が襲う。婚約者が死体で発見され、弟が容疑者として逮捕されたのだ。姉弟の直面した危機に、隠された父の驚くべき真実が明かされてゆく。
 ところどころ、「ん?こんなの言ってたっけ?」と思うところはあったが、二つの話が交錯するストーリーがそう来たかという感じで、おもしろかった。グイグイと一気読みだったが、文庫の裏に書いてある感動作とは思わなかった。

『わるい食べもの』 千早茜 集英社
 「いい食べもの」はもうたくさん。気高き毒気が冴えわたる、異色の食エッセイ。
 ユーモアのある文章で楽しく読んだ。食をテーマに上手にまとめてあるなという感じで、おもしろかった。給食の牛乳が私も嫌いだったなとか、飲んだ後には私は明石焼きが食べたくなるなとか、トットちゃんの「海のものと山のもの」を私も覚えているとか、身近な話題で親しみやすいし。「Mind your own stomach」の章は、拍手もの。「みんな同じ外見ではないように、食への姿勢も味覚もそれぞれ違う」それなのに、それをとやかく言う人は「本当に相手のことを考えているか。ただ、自分の思い通りに人を動かしてみたいだけじゃないのか」
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「浮世絵コレクション」「ギュスターヴ・モロー展」

2019-09-11 22:30:30 | 美術鑑賞
 安くん、お誕生日おめでとうございます。フェス、舞台、ツアーの練習と大変だと思いますが、どうかお体に気をつけてください。

「メアリー・エインズワース 浮世絵コレクション 初期浮世絵から北斎・広重まで」2019.8.10~9.29 大阪市立美術館
開館時間=午前9時30分~午後5時 休館日=月曜日(祝祭日の場合は開館、翌火曜日休館)

右 葛飾北斎「富嶽三十六景 凱風快晴」 おなじみの
左 喜多川歌麿「九月九日 重陽」 今の季節にピッタリ


歌川国芳「二十四孝童子鑑 大舜」 象のしわ・・・象がごつい


歌川広重「名所江戸百景 浅草田甫酉の町詣」 ねこがかわいい。酉の市ということであちこちに鳥が

●奥村政信「柳下で涼む遊女」 香炉に立てる線香花火が描かれている(線香花火参照)
●鳥文斎栄之「風流やつし源氏 朝顔」 紅嫌い(紅を使わず、墨・紫など色数をしぼったもの)渋い
●喜多川歌麿「当時遊君生写 松葉屋 染之助」 染之助を描いたものが他に二つあるが、歌麿の描いたものが一番きれい
●東洲斎写楽「二代目小佐川常世の一平姉おさん」 性格や個性までわかりそう
●喜多川歌麿「柿もぎ」 大勢で柿をもぐ姿が楽しそう
●葛飾北斎「富嶽三十六景 東海道金谷之不二」 波の表現がおもしろい
●歌川国芳「東都名所 佃嶋」 橋の下を通る舟の構図がおもしろい
●歌川広重「名所江戸百景 亀戸梅屋舗」 ゴッホが模したもの

 浮世絵の歴史、黒一色の墨摺絵から少ない色数の紅摺絵、さらに錦絵という流れがよくわかった。また、同じもので刷が違うと全然違ったものになるのがおもしろかった。(歌川広重の「名所江戸百景」など)

 帰ろうと思ったらすごい夕立。小降りになるまで常設展を見る。これが意外とよかった。櫛やかんざしの細工の美しいこと、美しいこと。これを男の人が女の人にプレゼントするというのも納得。

「ギュスターヴ・モロー展 サロメと宿命の女たち」2019.7/13~9/23 あべのハルカス美術館
開館時間=10:00~20:00(火~金) 10:00~18:00(月土日祝) 休館日=7/22、7/29、8/5

出現 怒っているようなヨハネの首に毅然と対峙するサロメが力強い。背景の線描が素敵


一角獣 好きな作品

●ポリーヌ・モロー モローの母だが、めっちゃキレイ。アイドルかっ!?と突っ込みたくなる
●サロメ 暗い背景から白く浮かび上がるようなサロメがキリリと美しい
●バテシバ 透けているバテシバの姿に自分の意志に関係なく運命に翻弄された感じが出ている
●クレオパトラ 広い宮殿を描くことでクレオパトラの孤独を表しているよう

 女の人を描いているが、女性の意志や気持ちが出ているような気がした。
 サロメを見ていたら映画「累」で土屋太鳳ちゃんがサロメを踊るシーンを思い出した。

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「篠田桃紅」

2019-09-10 20:24:25 | 美術鑑賞
 関ジャムで「プロから見たらスゴいアイドルソング」で関ジャニ∞の「大阪レイニーブルース」が入っていた。結構好きな曲だったので、うれしかった。47都道府県ツアーでは、ぜひぜひやってほしい。

「106歳を生きる 篠田桃紅 とどめ得ぬもの 墨のいろ 心のかたち」2019年8月1日~10月14日 香雪美術館
休館日:月曜日(但し祝日は開館、祝日の翌日は休館) 開館時間:午前10時~午後5時

「月読み」 好きな作品

 書という絵という感じ。墨のにじみやかすれが美しい。土日の午前11時と午後二時から「私の前に道はなかった 〜篠田桃紅 105歳の軌跡〜」上映会があり、たまたま見ることができた。篠田桃紅は先駆者であり、唯一無二の作品を生む。「教えてもらおうと思ってはいけない。それは、横着だ」みたいなことを言っているのがカッコよかった。

●時間 たけのこの皮のようなものが山を連ねている。墨の重なりが美しい。
●暁・昏 墨の縦線の集まりだが、暁と昏の明るさの違いがはっきりとわかる。
●連理 赤が効いている。一番好きな作品。
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幸多からんことを

2019-09-09 15:29:10 | 日記
 昨日は、大安で一粒万倍日で天赦日とおめでたいことが重なる日だったとか。

 昨日、子供が入籍しました。二人が出会った大学のある市役所に婚姻届けを出したそうです。
 結婚式は3月だし、彼が週末にしか関西に帰ってこないのでまだ家も決まらず実家住まいなので、実感がありません。

 末永くお幸せに。


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