ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『七人の刑事/終着駅の女』

2022-11-06 21:21:35 | 刑事ドラマ'60年代

父が亡くなって、あっという間に1週間が経ちました。今日は日曜日。まだまだ山積みの手続きはいっさい忘れて、完全休養したる!と決めてました。

けど、思いのほか親父ロスが尾を引いてます。施設に入ってからの約1年間は、会えなくて寂しいどころか「別に会っても話すこと無いし」って感じだったのに。やっぱり死別っていうのは、普通の別れとは全然違いますね。当たり前だろうけど。

で、どうしても追想しちゃうのが、自分が幼かった頃の、楽しかった家族の想い出。小学時代の後半からは、家族に関して暗い記憶しか無いもんで、’65年から’75年ぐらいの約10年間限定です。(それも前半はまだ赤ちゃんですから、実質は5年くらい)

なので、その当時の町並みを写した映像には、過剰なほどノスタルジーを感じます。非常にタイムリーと言うべきかどうか、私の生まれた1965年=昭和40年に公開された日本映画がケーブルTVで放映されてました。

若杉光夫監督による日活映画『七人の刑事/終着駅の女』です。そう、’61年10月から’69年4月までTBS系列で放映された、伝説的刑事ドラマ『七人の刑事』第1シリーズの劇場版。

テレビの『七人の刑事』はVTR撮影だったのでテープが上書きされ、奇跡的に残った1話を除くと映像が現存しておらず、’78年の新シリーズも『太陽にほえろ!』の裏番組だったもんで、私は一度も観たことありません。今回が生まれて初めてです。

あの有名なハミングによるテーマ曲もナレーションも使われず、テレビ版とは雰囲気がかなり違うみたいだけど、刑事の顔ぶれはそのままなので、伝説の片鱗ぐらいは味わえるかも知れません。



↑赤木係長(堀 雄二)、沢田部長刑事(芦田伸介)、小西刑事(美川陽一郎)、南刑事(佐藤英夫)、中島刑事(城所英夫)、杉山刑事(菅原謙二)、久保田刑事(天田俊明)という、前述の通りテレビ版と同じ警視庁捜査一課のレギュラーメンバー。私は芦田伸介さんしか存じ上げません。

そしてこの劇場版では、所轄署の刑事に扮する大滝秀治さんはじめ、草薙幸二郎さん、梅野泰靖さん、庄司永建さんなど’70〜’80年代の刑事ドラマで活躍される名優たちや、北林谷栄さん、三崎千恵子さん、日色ともえさん等の若きお姿も見られます。



映画としては、ハッキリ言って全然面白くありません。上野駅で若い女性が刺殺され、その身元と犯人を刑事たちが捜査し、事件を解決させる。ただ、それだけ。

地方出身者が大都会で味わう悲劇という、後の『太陽にほえろ!』でもお馴染みのテーマを扱ってはいるけど、刑事側には何のドラマも無く、しかもテーマ曲はおろかBGMも一切使われず、まるで記録映画を観てるよう。当時の警察物は皆そんなもん?

だから、見どころは名優たちの若かりし姿と、KTさんも大好きな昭和の町並み、車、ファッション。それに尽きます。いや、それを観てるだけで充分楽しい!



お茶を淹れる場面1つだけでも味わい深い! ザッツ昭和! ザッツ日本!



上野駅を行き交う女性たちの和装と洋装、半々ぐらいのファッションがまたノスタルジック!



キップ切りの駅員さんや、常駐するホームレスさんすら懐かしいw



アチコチにあった公衆電話、そして個人情報あけっぴろげの掲示板。昭和、昭和……おれの昭和……また泣けて来ました😢

エアコンも無い、スマホも無い、けど、今より確かに楽しかった、おれの昭和。と言ってもこの映画が撮影されてた頃、私はまだ母のお腹にいました。(11月生まれです)



 

コメント (2)
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