『女の穴』『ちょっとかわいいアイアンメイデン』の吉田浩太 監督&脚本による、2015年公開の日本映画。『うさぎドロップ』等で知られる宇仁田ゆみさんの人気コミックを実写化した作品です。
なぜか「スキマの先にある何か」に強く惹かれ、いつでもどこでもスキマがあれば覗かずにいられない、アホすぎるチェリーボーイの建築科大学生=ヘイサク(町田啓太)が、向かいのアパートに住む「スキだらけ」な女の子の私生活を、ついつい覗き見しちゃう背徳な日々を送ってる。
そんなヘイサクに、同じ大学に通う心理学科の女学生=文緒(佐々木心音)が声を掛けて来て、親しくなる。向かいのアパートの子と何だか似てるんだけど、まさか?と思いながら飲み会終わりに送って行ったら、やっぱり向かいのアパートに住んでいた!
そう、ヘイサクはアホすぎて今まで気づかなかったけど、自分の部屋から文緒の部屋が見えるということは、文緒の部屋からもヘイサクの部屋が丸見えで、とっくに彼女は覗かれてることに気づいてた!
しかも、文緒は心理学科の研究レポートとして、夜な夜なヘイサクの私生活をカメラで盗撮してたのに、彼はアホすぎて全然気づいてない!
お互い、相手の部屋を覗いてることを隠しつつ惹かれ合うんだけど、バイセクシャルである文緒の元カノ(中村映里子)の介入によって全部バラされちゃう。
それでも「スキ」が止まらない2人は、いよいよチョメチョメに至るのでした。
「あ……なんか、ちょっと入った」
「どこに?」
「……壮大なスキマに」
「ふふふ……さすがスキマフェチ」
「あ、いや……」
「……ヘイサクくんは、このスキマから生まれてきたんだよ。このスキマをこじ開けて、その先に何があるんだろうって……そう思いながら這い出てきたんだよ」
つまり、記憶に残るはずがないその時の光景が、彼をスキマフェチにしちゃったのかも?って話だけど、だからってどうという事はありませんw
出逢いのシチュエーションこそ変わってるけど、『女の穴』『ちょっとかわいいアイアンメイデン』で描かれた倒錯の世界&屈折しまくった恋愛に比べれば、遥かに口あたりのよい青春ラブストーリー。
劇団EXILEの町田啓太くんが主役だし、これは女子向けの映画というかメジャー志向な作品で、吉田浩太監督の広いキャパシティを感じます。
私は屈折してないラブストーリーには興味が無いんだけど、ヒロインの佐々木心音さんがとても魅力的に描かれてるし、もちろん脱いでくれてるし、町田啓太くんもEXILEにしちゃ凄く演技が達者だしで、まったく退屈せずに観られました。
吉田浩太監督は、あの城定秀夫監督にも引けをとらない、ピンク系映画の名手と見て間違いなさそうです。
セクシーショットはもちろん佐々木心音さん。豊満なおっぱいが注目されがちだけど、おしりも抜群に素晴らしいです!