第49話以来となる、川口浩探検隊長の妹=川口 晶さん2度目のゲスト出演作。前回は暗い影を背負った役でしたが、今回は明朗快活なキャラクターで本来の魅力を発揮されてます。
いやホント、川口晶さんは可愛いです。萌えますw
☆第145話『決定的瞬間』
(1975.4.25.OA/脚本=杉村のぼる&小川 英/監督=竹林 進)
少年院から6人の少年が脱走し、その内の1人を発見→確保するテキサス(勝野 洋)&ゴリさん(竜 雷太)の活躍ぶりを、たまたま現場に居合わせたフリーカメラマン=洋子(川口 晶)が撮影に成功し、新聞に掲載されます。
まだまだ駆け出しの洋子は、同じく新米であるテキサスを追跡取材することで、業界に自分を売り込もうと躍起になるんだけど、つきまとわれるテキサスはたまったもんじゃありません。
で、捜査の末に2人目の脱走少年を追い詰めるんだけど、病気の母親に一目会うまで待って欲しいと泣きつかれ、確保をためらっちゃう。何しろ少年を演じてるのが子犬みたいな顔の森川正太さんなもんで、つい同情しちゃうワケですw
結局、駆けつけた山さん(露口 茂)が代わりに捕まえるんだけど、その光景を撮影する洋子に気づいたテキサスは「人が苦しんでるのを撮って何が面白い!?」と逆上し、彼女のカメラからフィルムを抜き取って投げ捨てちゃう。
「こんなこと(泣き落とし)ぐらいで任務を忘れるなんて、それでもプロの刑事なの!?」
怒った洋子に痛いところを突かれて、テキサスはショボンとしちゃいます。やっぱり俺は、刑事に向いてないのか……
翌日、新しいフィルムを買って謝りに来たテキサスに、洋子はこれまで撮って来た写真を見せます。それは、子供や老人の日常を捉えた穏やかな写真ばかり。
「いい写真だ」と言うテキサスに、洋子は「愚作だよ」と切り返します。
「プロの世界じゃ通用しないのよ。もっと冷たい眼を持たなくちゃ」
「冷たい眼?」
例えば戦争被災児を撮った写真は、餓えた子供にパンを与えるよりも先にシャッターを切る。その写真が戦争の悲惨さを世界中に訴えれば、結果的に多くの被災児を救えるかも知れない。
「素晴らしいじゃない。それがカメラマンの仕事なのよ。それがプロの仕事。ねえ、解ってくれた?」
「え? うん……少し」
「少しか。まぁいいや」
とにかく一人前のプロカメラマンとして認められたい洋子は、引き続きテキサスの捜査活動を追いかけます。
そして3人目の脱走少年をテキサスが追い詰めた時、洋子はカメラを構える。彼女が来てる事を知らなかったテキサスが、そのシャッター音に思わず振り向いた瞬間、少年はナイフを突き出すのでした。
駆けつけたゴリさんが少年を確保するも、テキサスは腹を刺されて病院送り。幸いベルトの上から刺されたもんで軽傷だったものの、大変なショックを受けた洋子は、カメラを捨てて田舎に帰る決意をします。
「どんな時でもシャッターを切れる。どんな犯人でも捕まえられる。それがプロだ。キミはそう言った」
引き止めようとするテキサスに、洋子は言います。
「あれは、あなたに言ったんじゃない。ホントは私自身の為に言ったのよ」
洋子は本来、穏やかな写真しか撮れない気の優しい性格で、スクープ写真をモノに出来るような柄じゃない。それが偶然テキサス達の捕りもの現場を撮影出来たお陰で、彼女は自分を変えられる気がしたのでした。
「だったらなぜ、それをやり抜かないんだ?」
テキサスもまた、洋子と出逢ったことで、プロの刑事になり切ろうと決意したワケです。
「俺もやる。だからキミもやるんだ。もう一度カメラを持つんだ!」
かくしてテキサスは、残りの脱走少年たちが強盗を企ててるらしい、チョー危険な銀行に洋子を連れて行きますw まだまだ半人前の新米刑事ですから、そこは大目に見てやって下さいw
で、案の定、テキサスは刺された傷口を攻められ、絶体絶命のピンチに陥るんだけど、洋子にとってはまたとないシャッターチャンス。
果たして彼女は、目の前でテキサスが刺されたトラウマを乗り越え、冷静にシャッターを切り、一人前のプロカメラマンに脱皮出来るのでしょうか!?
……結果は、まったく逆でした。洋子はテキサスを救う為に、無我夢中で、自分の命より大切なカメラを凶器にし、脱走少年をメッタ打ちに殴りまくるのでしたw
プロカメラマンの夢を捨てたワケじゃないけれど、洋子は東京を離れて、一から出直す決意をします。
「ごめんなさい。あんな凄い決定的瞬間があったのに、とうとう1枚も撮れなくて……」
洋子は見送りに来たテキサスに頭を下げます。
「いいんだよ、あれで。俺がキミでも、やっぱりああしたさ」
「…………」
「確かに俺たちは、プロとして失格かも知れない。泣き喚いてる戦争被災児が目の前にいたら、キミはやっぱりシャッターを押すより先に、パンや衣服をあげるだろう……でも、いいんじゃないかな、それで。そういうカメラマンもいて、俺はいいと思う」
「…………」
「俺もやっと腹が決まった。プロとして例え半人前でも、それが俺の正直な気持ちならそれでいい。それでデカをクビになるならそれでもいい。もうそれを恥ずかしいと思うのは、やめようってね」
刑事である前に、まず1人の人間でありたい。『太陽にほえろ!』が一貫して示し続けた、基本スピリットです。
「やってみる、私も。プロとしてはみっともない事でも、自分にだけは嘘をつかずに」
「元気で」
「あなたも」
プロフェッショナルを描くドラマとしては、やっぱり甘いのかも知れません。だけど創り手は、反論を覚悟の上で、自分たちの考えをハッキリ主張してるワケです。
昨今のドラマ、いや全てのTV番組が失ったものが、ここにある気がします。誰にも反論されない番組すなわち、何も主張しない番組ですから。そりゃつまんないワケです。
どうしょうもない事情、しがらみは確かに誰にだってあるけど、それでも、自分にだけは嘘をつかないでいたいもんです。
チャンネル変えてたら、どっかで見たような若い子が。
直ぐには思い出せなかったのですが、川口晶さんだと気づきました。
川口さん、可愛いですね。
私は「雑居時代」ぐらいでしか、お見受けしなかったので男勝りなイメージしか無かったので。。
あれっ?と思ったのは彼女がPETRIのカメラを持っていたこと。
リーズナブルな価格帯のカメラメーカーでしたのでプロ仕様では。。
犯人をどつくことに使用、その後コンクリに落としたので壊れることを前提に高価なNikonやCanon ではなく安価なPETRIを選んだのかもしれません。スタッフは。