2021年冬シーズン、日本テレビ系列の土曜夜10時「土曜ドラマ」枠でスタートした、日本テレビ&AX-ONの制作による刑事ドラマ。
2024年、日本全国に存在する500万台もの監視カメラを駆使し、犯罪発生を予知して容疑者を事前に押さえる特殊部隊=KSBC(神奈川県警捜査分析センター)が新設され、現役警察官でセンター長の島原由梨(松下奈緒)により民間から特別捜査員が選抜されます。
そして集められたメンバーは、かつて最愛の人を殺された元捜査一課の敏腕刑事=伏見響介(亀梨和也)、元自衛官でシングルマザーの湊川由美子(シシド・カフカ)、元犯罪心理プロファイラーで前科者の山崎辰二郎(木村祐一)、若き天才ハッカーの小牧要(松村北斗)、サイバー犯罪対策課から異動して来た情報分析官の長篠文香(趣里)等。
さらに県警捜査一課の長久手刑事(川瀬陽太)、姉川刑事(長田成哉)、奥州刑事部長(矢島健一)等が絡んで来ます。
撮影現場で不眠不休で頑張っておられる方々のお姿を想像すると、一刀両断に「こりゃダメだ」とか「つまんない」とか言うべきじゃないとは思うんだけど、すみません。初回を観た正直な感想は「こりゃダメだ」「つまんない」でしたm(__)m
いわゆる「既視感」ってヤツがあるのは仕方がない。だって刑事物のネタなんて何十年も前に出尽くしてるんだから、過去の番組に似てしまうのはどうしたって避けられない。ある程度までは。
けど、ほぼ100%「既視感」しか無いってのは、こりゃダメでしょう? この作品ならではの面白さ、何らかの新しさが全く見えて来ないってのは、そりゃつまんないに決まってます!
例えば同時期にスタートした刑事ドラマ『青のSP』なら学園物、『天国と地獄』なら男女入れ替わり物と、それぞれ異種ジャンルと組み合わせることで新鮮さを生み出す工夫、努力のあとが見えて来るんだけど、この『レッドアイズ』には何も無い!
しかもその「既視感」のオリジナルが『ボイス』だったり『絶対零度』だったり『DIVER』だったりと、1年以内に放映された番組ばかりってのがいくらなんでも酷すぎる!おいちょ待てよ!
創り手がもはや「ハイハイ、パクリとでも何とでも言ってくらはい」って、開き直ってるとしか思えない!(木村祐一さんが『ボイス』の時とほとんど同じキャラ&同じポジションで出てるのとか、もはやヤケクソですよね?)
私が僅かながら新鮮味を感じたのは2点だけ。やけに綺麗になられた趣里さんと、シシド・カフカさんの格闘アクション。どっちもストーリーと全く関係ない! おいちょ待てよ!
そのシシドさんのアクションにしたって、よく見ればそれほど大した動きはしてないんだけど、タッパがあってヤラレ役の人が上手いとそれなりに魅せられるっていう典型例ですよね。亀梨くんはまぁ、主役なんだからアレくらいはやってくれなきゃ困ります。
だけどその立ち回りにしたって、この作品ならでは、そのキャラクターならではの個性が、やっぱり見えて来ない。
高望みし過ぎですか? いやいや、そんな事はないと思う。一視聴者として当然の要求だと私は思います。つい昨年観たばかりの番組と(役者が違うだけで)ほとんど同じものを観せられたら、そりゃ誰だって怒りますよ!
こういう時いつも浮かんで来るのが、創り手さんたちは一体、何をモチベーションにしてドラマを作ってるんだろう?っていう疑問。余計なお世話なんだけど、他の誰かが創ったものをまんま焼き直すだけの「作業」に、果たしてやり甲斐はあるんだろうか?って。
もちろん仕事ですから好きな事ばかり出来るワケじゃないし、時にはやりたくない事もやらなきゃいけない。でも、そんな時にこそ、これならどうだ!っていう、こんな「オワコン」のジャンルでも俺なりの面白さで魅せてやる!っていう意地、覇気、情熱、底力を発揮するのがクリエイターじゃないの?って、私は思うワケです。
そういうものがこの番組からはほとんど感じられません。せっかくのアクション物なのに、残念です。
香港映画の「天使の眼 野獣の街」とそれを韓国でリメイクした「監視者たち」たち。
どちらも、警察の監視班を主題にした映画で面白かったんですけど、日本のドラマじゃないから、ハリソンさんの肌には合わないかもしれません(でも一度見てほしかったり)
特に「天使の眼~」では、「近くで暴行に遭っている人がいても、監視任務を優先する=自分らは助けない」というちょっとグサっと来るシーンがあったりするので(韓国版では主人公が命令無視で助けてましたが)