ハリソン君の素晴らしいブログZ

新旧の刑事ドラマを中心に素晴らしい作品をご紹介する、実に素晴らしいブログです。

『大病院占拠』2023

2023-01-15 21:50:04 | 刑事ドラマ HISTORY

2023年冬シーズン、日本テレビ系列の土曜夜10時「土曜ドラマ」枠でスタートした、日テレ&AX-ON制作によるオリジナル脚本のサスペンスドラマ。

鬼の面を被った謎の武装集団によって占拠された大病院で、休職中の刑事が人質を救うため犯人に立ち向かう、ご存知『ダイ・ハード』の令和日本バージョン。と言っても『ダイ・ハード』ってもう35年前の映画なんですね! おいちょ待てよっ!?

しかし、ターゲットは我々じゃない。とにかく若い世代に「だけ」アピールしたいテレビ業界の必死さが、この武装集団のビジュアルにもよく表れてます。



もし私が若い世代なら、かえってガキっぽく感じて萎えそうだけど、何でもかんでも「ゲーム感覚」にしないとウケないっていう、創り手側の思い込みですよね。案の定、リーダー格が「さあ、鬼ごっこを始めましょう」とか言ってたし。ダサっ!😩



だから、シチュエーションは『ダイ・ハード』そっくりでも、本質は全然違うと私は見ました。

『ダイ・ハード』はそもそもアクション映画ですからね! つまり悪党どもを片っ端からぶっ殺すヒーローの話なんです。秀逸な設定と緻密な脚本が高評価を得たけど、それもこれも悪党どもに気持ちよく死んでもらう為のお膳立て。だから殺さなきゃ意味がない。極論でも何でもなく、大前提だと私は思ってます。

現在の地上波テレビでやる以上、主人公が犯人を片っ端からぶっ殺すことは有り得ない。どうせ政府か警察上層部が糸を引く「意外な真相」とか「身内に潜む裏切者」を視聴者に予想させる「謎解きゲーム」がメインになるに決まってます。

1クール引っ張るにはそういう要素も必要だろうけど、そうして引っ張った末に「はい、謎が解けました」で終わっちゃうドラマの、一体どこを楽しめばいいのか私には解らない。

言うまでもなく、暴力や殺人を肯定するつもりは全くありません。だけど人間(特に男性)の奥底にはそういう欲求が必ず潜んでる。それを疑似体験で発散させるのがアクション物の役割であり『ダイ・ハード』はその典型なんです。それを真似する以上、犯人は全員殺さなきゃいけない。主人公の手によって!



↑なのに、神奈川県警捜査一課強行犯係の警部補である主人公=武蔵三郎(櫻井 翔)は、1年前の事件で犯人を死なせちゃったトラウマにより心を病み、休職中で妻子とも別居中という設定。よりによって!w

どっかで吹っ切れて、犯人をバンバンぶっ殺してトラウマ克服!とは絶対ならんだろうから、期待しようがありません。



↑対照的に初回から超カッコ良かったのが、その別居中の妻である心臓外科医の裕子(比嘉愛未)。当然、武蔵と絆を取り戻していくドラマが縦軸になるんでしょう。



↑で、対策本部の指揮を執るのが捜査一課特殊班(SIS)の管理官で、武蔵と同期生だった和泉警視(ソニン)。

驚きました。元「EE JUMP」のボーカルで裸エプロンのPV(カレーライスの女)が話題を呼んだ、あのソニンさん! 舞台女優として活躍されてたんですね。



↑捜査支援分析センター(KSBC)の情報分析官=駿河警部補(宮本茉由)。



↑ほか、SISの相模警部補(白洲 迅)、SATの丹波管理官(平山浩行)、KSBCの志摩分析官(ぐんぴぃ)といった対策本部のメンツ。



↑そして彼らに司令を下す県警本部長=備前警視監を演じるのが、渡部篤郎さん。となると黒幕に決まってるワケだけどw、さすがに今回は裏をかいてシロかも知れません。



↑たまたま現場に居合わすジャーナリストの因幡由衣(明日海りお)。



↑たまたま居合わせたワケじゃなさそうな県知事の長門さん(筒井真理子)と、占拠された界星堂病院の播磨院長(津田寛治)。



↑そして如何にも犯人グループと繋がってそうな院長秘書=石見カナ(中村映里子)、といったレギュラーキャスト陣。

あと、覆面を被った犯人たちを誰が演じてるのか、それを当てるのもゲームの一環になってるみたいです。

そうしてあの手この手で話題作りする、努力の姿勢は買いたいんだけど、それでホントに若い連中は喜んでんのかなあ?って疑問も沸いて来ます。

話があまりにテンポ良く進みすぎて、溜めとか間がいっさい無いのもどうなん?って思う。緊張感まで無くなっちゃって、ホント全てがゲームにしか見えない。だったらYOU、片っ端から殺しちゃいなよ!って。どうせゲームなんだから!



櫻井くん、カッコよく映ってるけど初回はなんもしてませんw

そんなワケでセクシーショットは比嘉愛未さん、明日海りおさん、宮本茉由さん、そして裸エプロン時代のソニンさんです。


 


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