これは刑事物って言うより美少女アクション物なんだけど、捜査と謎解きに終始するばかりの、淡白な昨今の刑事ドラマ群よりよっぽど、そのスピリットは私の愛した本当の刑事ドラマに近いと思います。制作はフジテレビ&東映。
☆和田慎二原作の少女漫画をベースにした『スケバン刑事』第1弾は、1985年の4月から10月まで、全24話がフジテレビ系列・木曜夜7時半から30分枠で放映されました。
斉藤由貴扮する札付きのスケバン「麻宮サキ」が、警視庁の「暗闇機関」から(服役中の母親の死刑取り消しと引き換えに)密命を受け、学生刑事として学園に潜入し、悪を退治するという素晴らしい設定ですw
暗闇機関のエージェントに中 康次、その上にいる「暗闇指令」に長門裕之、敵役には高橋ひとみ、神山 繁etcといった布陣。
放映当時、私は東京で新聞奨学生をしており、斉藤由貴ファンの同僚に付き合って、店のテレビで第1話を観た記憶があります。その、あまりにぶっ飛んだ世界観に衝撃を受けましたねw
東映のスケバン映画(暴力とエロ満載!)の世界を継承しつつも、子供が観る時間帯ゆえに表現を抑え、同じ東映のお家芸である特撮ヒーロー物のノリを加味した、それまで観た事のない全く新しいジャンルの誕生でした。
極めて荒唐無稽な設定もさることながら、斉藤由貴という清純派アイドルがスケバンを演じるミスマッチ感。どう見ても運動音痴そうな彼女に、屈強な男どもがバッタバッタと(自ら進んで)投げ飛ばされる倒錯の世界。
極めつけは桜の代紋(旭日章)が組み込まれた「ヨーヨー」で、それを『水戸黄門』の印籠よろしく掲げながら、口上を述べて「テメエら、許せねぇ!」の決め台詞と同時にびよ~ん!と投げるw、毎回の黄金パターン。
そんな事を毎週、ほんと大真面目にやってたんですよね。まだ’80年代ゆえフィルム撮影でしたから、光と影のコントラストで妙な重厚感もあったりして、それがたどたどしいスケバン言葉&へっぴり腰のアクションと絶妙なアンバランス加減で、申し訳ないけど笑っちゃうw
そんな、誰もがキワモノ(あるいは学芸会)と思った『スケバン刑事』だけど、気がつけばハマっちゃう視聴者が私も含めて増殖し、続編2本に劇場版2本(松浦亜弥の復活版合わせて3本)、さらに数々の亜流番組も生む人気シリーズとなりました。
☆第2弾『スケバン刑事 II /少女鉄仮面伝説』は南野陽子主演により’85年11月から’86年10月まで、全42話が放映されました。
この作品のインパクトも凄かった! どういう理由だったか忘れたけど、ヒロインは幼少時からずっと鉄仮面を被ったまま生活してて、第1話のラストシーンまで素顔を見せないんです。
で、さんざん焦らした挙げ句に鉄仮面が砕かれて、ついに現れたのが、あの南野陽子の上品なお嬢様フェイスですからね!
生まれて初めて頬に風を感じながら、水溜まりに映った自分の顔に見入るヒロインの姿は、バカバカしくも感動的な、忘れがたい名場面だったように思います。
先代の斉藤さん以上にスケバンのイメージとは程遠く、斉藤さん以上に運動音痴なナンノさんが、セーラー服のまま転げ回って懸命にアクションを演じる姿もまた、理屈を超えた感動を我々に与えてくれました。
さらに鬼龍院花子ばりの土佐弁で「おまんら、許さんぜよ!」なんて決め台詞まで吐くミスマッチぶりが素晴らしく、シリーズの人気を決定づけたばかりか、ナンノさんを一躍トップアイドルの座へと押し上げました。
本作以降「麻宮サキ」の名はコードネームとして受け継がれ、ナンノさんに吉沢秋絵、相楽ハル子という仲間も加わり「三人組」のフォーメーションが確立する事にもなりました。
そして「暗闇指令」の長門裕之さんが続投のほか、2代目エージェントに蟹江敬三、ヒロインの父親に宮内 洋といった布陣。
☆第3弾『スケバン刑事 III /少女忍法帖伝奇』は'86年10月から'87年10月まで全42回の放映。浅香 唯、大西結花、中村由真が「風魔忍者」の末裔という「風間三姉妹」に扮し、忍者集団「影」と時代を超えた戦いを繰り広げるという、もはや全然スケバンでも刑事でもないw、独自の世界をひた走る怪作になってました。3代目エージェントは萩原流行。
原作者の和田慎二さんは「自分の為じゃなく他者の為に戦うのがスケバン刑事の魅力なのに!」と激怒されてたそうで、ファンの間でも評価は低かったらしいけど、私はけっこう好きで前2作よりもよく観てました。歴代ヒロインの中で浅香唯さんに一番、萌えたせいもありますw
シリーズ完結後は、五十嵐いづみ主演の『少女コマンドーIZUMI』、小高恵美主演の『花のあすか組!』と、同路線の美少女アクション物が続き、日本テレビ系列でも中山美穂と仙道敦子のW主演で『セーラー服反逆同盟』が製作されました。
こういう番組、また観たいですね。アイドルがセーラー服姿で戦うビジュアルもさることながら、ここまで徹底してバカバカしいお話を、美少女たちが健気に真剣に演じる姿は、清々しくもエロチックだと思います。
10代の頃の多部未華子さんで見たかったし、今ならAKB、ももクロみたいな王道アイドル達に演じさせてもきっと面白い筈です。
ミニスカのパンチラは好きだけど好きじゃない、言い得て妙ですねw 凄くよく解ります。ましてボディースーツを着せるなどもってのほかで、深作さんの息子が本当にバカであることが、あれで証明されました。
さいとうさんがある回で「逮捕する!」といったのが激萌えで、後にも先にも一回こっきりだった気が
当初は感じませんでしたが、今思えば本当にテレビに元気がありましたよね!!
ネットがない分、情報も情報共有手段もそんなにないからこんな番組が成立していたのは奇跡です!!!
セーラー服反逆同盟に至ってはミポリンがほんとに出たり出なかったりで、忙しいのか嫌なのか、そこだけでも楽しめました!!!
アクション好きなんで思いましたが、パンチラはうれしいですが、今はやりのミニスカートより、やっぱりロングスカートのほうがアクション、重厚でカッコいいですよね!!!
ミニスカートのアクションは見方が完全にエロ目線になるので、好きですがあまり好きではないです
なのでアヤヤの最終決戦のボディースーツはちょっとがっかりでした。
時代錯誤かもですが、スケバンなのでロングスカートをはいてほしかったです!!!
シリーズが進めば進むほどバカげた内容になるけどw、そこが一番の魅力だったと思います。