小説「親子」の坂を登る 2016年10月27日 | 日常 ニセコ昆布温泉の「甘露の森」 一日目の夜はピアノ演奏 二日目の夜はピアノとバイオリンの二重奏 農場の事務所に達するにはおよそ一丁ほどの険しい赤土の坂を登らなければならない。 ちょうど七十二になる彼の父はそこにかかるとさすがに息切れがしたとみえて、 六合目ほどで足をとどめて後をふりかえった。(中略) 一行はまた歩きだした。それからは坂道はいくらもなくなって、すぐに広々とした台地に出た。 そこからずっとマッカリヌプリという山の麓にかけて農場は拡がっているのだ。 ・・・ 有島武郎著 「親子」から