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たまには金融の話しでも・・・サブプライムローンの本質は(1)

2007年09月03日 22時07分23秒 | たまには金融・経済の話でも…
写真:街角ウォッチング:小学校の樹木から「クヌギ」のこぼれ落ちた実

『内容については、様々な情報と独断と偏見を交えて書いていますので、自己責任の原則でお読みください』

「サブプライムローン」問題の栄枯盛衰(本質)は、二つあるといわれています。一つ目は、日本でおなじみの土地神話です。二つ目は、ローンを拡大的に広げた「証券化」問題です。

「サブプライムローン」とは、前回も書きましたが、低所得者(信用力の低い個人やクレジットカードで返済延滞を繰り返す人々)等の個人を対象とした消費者金融の一種の住宅ローンです。当然、低所得者層では、通常の住宅ローンでは、金融機関に拒否されますので、それに比べて、金利が高く設定されています。当たり前のことですが、審査基準は、通常の金融機関の週宅ローンより、一段と緩いです。基本的には、自動車や住宅などを担保に年率20~30%の高金利で貸し出すものです。

この「サブプライムローン」は、一般的に最初の2年間は、金利を低く抑えて設定し、それ以降は高くなる変動金利制を導入しております。これって、俗に日本で言う「ゆとり返済」のことですよね。 でもなぁ~! 年利20~30%ですよ。これじゃ!!! 当初は儲かるとこぞって飛びつくわけだ。

実は、この「サブプライムローン」って、低所得者層ばかりがクローズアップされていますが、「個人投資家」が将来の値上がりを見込んで、高級リゾートホテルや別荘を買いあさるための利用も多いのですね。まさに、日本で言う土地神話に基づくバブルの絶頂期と同じ風景・・・

アメリカでは、土地神話(今後も上昇し続ける)に基づき、金利が高くなる2年後以降も値上がりした土地を担保に借り増しして対応したり、信用力が高い個人向けの「プライムローン」に借り換えを行い、金利負担を軽減したりしてきました。

しかしながら、昨年来、米国の住宅ブームに陰りが出て、終焉に向かい、不動産価格が上昇から下落に転じ始めました。この状態になると・・・ご存知、日本で言う「土地神話の崩壊」、いわゆる【バブル崩壊】ですね。そうなると、土地神話に基づく、土地価格の上昇という『魔法の手段』が脆くも崩れ去ります。

そうです。土地神話に基づく担保価値を裏付けとした借り増しや借り換えができなくなったのです。追い討ちをかけるように「FRB・米連邦準備制度理事会」が金利引き上げを実施(日本で言う公定歩合の引き上げ)しました。これによって、ローン金利(変動金利)が上昇したことも影響し、当然、ローン返済に行き詰まり感が出始めたのです。

破綻する「サブプライムローン」が急増したのです。日本で言うバブル崩壊による「不良債権化」ですね。このローンが成立して、一気に伸びたのは、上記に書きましたが、住宅価格が、一本調子に上昇し続けたことです。また、今後も上昇が続くと信じて、不動産が投機対象となっていたからです。

2番目の本質は、、「サブプライムローン」を個人に融資した住宅ローン会社は、リスクヘッジ(ローン回収リスクの回避&転化)のために、このローン債権を「証券化」して、RMBS(住宅ローン担保証券)として売り出したことです。RMBSは米国債などに比べて利回りが高かったため、金融機関やヘッジファンドなどがこれを積極的に購入したんですね。

ここで、最近、問題となっているのが、購入の原因を作った「RMBS」を格付けした金融格付業者です。問題として、飛び火しました。今では、トリプルAを付けた「RMBS」もデフォルト(不良債権・無価値)の可能性ありなんて・・・常識の範疇では、ちょっと信じられません。

金融格付業者が『高格付け』した根拠とはなんなんでしょうか?・・・高格付けされた「サブプライムローン」は、金利も高いので、当然、ヘッジファンド含め、金融機関がごそって買い、運用しますよね。その結果、「RMBS」の投資規模が拡大と大きくなりました。

さらに、投資信託等、一般の投資家向け金融商品のなかにも「RMBS」を組み入れるものが現れてきたのです。このように「サブプライムローン」への投資が世界中に広がるなか・・・・

繰り返しになりますが、昨年辺りから、土地(不動産)神話の崩壊により、「サブプライムローン」の焦げ付きが増加し、「RMBS」の価格も大きく下落。その結果、住宅ローン会社の破綻が相次ぎました。

そうなると、「RMBS」に投資していたヘッジファンドも、その投資のために資金を貸した金融機関も連鎖的に損失を被る結果になりました。これが、世界の金融を激しく揺さぶる「株価大暴落」へつながっていくのです。手持ち資金を得るために・・・続く!

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